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小学校受験の季節問題対策|春夏秋冬の実体験リストで差をつける方法

小学校受験の季節問題対策|春夏秋冬の実体験リストで差をつける方法1

小学校受験のペーパーテストで頻出するのが「季節」に関する問題です。たとえば「春の花はどれ?」「お正月に使う道具は?」といった設問がよく出題されます。

しかし、現代の子どもたちは季節感が薄れているのが現状です。スーパーでは一年中イチゴやトマトが並び、空調の効いた室内で過ごす時間が多いため、季節はペーパー上で暗記するだけのものになりがちです。

私が強調したいのは、体験のない知識は本番で応用が利かず脆いということです。ひねった問題が出たときに強いのは、実際に触れたり見たりした経験がある子どもです。この記事では、週末に親子でできる季節ごとの実体験リストを紹介します。


目次

1. なぜ「スーパーのイチゴ」が小学校受験の落とし穴になるのか?

多くの子どもが「イチゴは一年中ある」「冬の食べ物」と答えますが、小学校受験の正解はです。また、「おたまじゃくし」を見たことがなければ、「カエルの子はどれ?」という問題に答えられません。

学校側は単なる知識量ではなく、親がどれだけ手間暇かけて季節の移ろいを子どもに伝えているか(家庭の文化度)を見ています。暗記カードで覚える前に、まずは実物に触れさせることが大切です。


2. 【春(3月〜5月)】生命の息吹を感じる体験リスト

春は植物や虫が豊富に見られる季節です。

✅ 植物・自然

  • お花見: 桜だけでなく、足元の「つくし」「たんぽぽ」「シロツメクサ」も探しましょう。
  • チューリップ栽培: 球根から育てると、咲く時期を肌で感じられます。
  • 柏餅(かしわもち): 端午の節句(5月5日)に葉っぱの形や匂いを体験。

✅ 生き物

  • ちょうちょ・てんとう虫: 図鑑だけでなく、実際に捕まえて昆虫の足の数(6本)を数えましょう。
  • おたまじゃくし: 池や田んぼで探し、足が生えてくる過程を観察します。

✅ 行事・食べ物

  • ひな祭り(3月3日): ハマグリのお吸い物を飲み、ひなあられの色を知る。
  • タケノコ: 皮付きのまま買い、一緒に皮をむいて層の構造を体感。

3. 【夏(6月〜8月)】水と太陽を感じる体験リスト

夏は理科的な知識や野菜の特徴を学べる季節です。

✅ 植物・自然

  • 朝顔・ひまわり: 自分の背丈より大きく育つ植物の力強さを実感。
  • セミ捕り: 抜け殻を集め、鳴き声の違い(ミンミン、ジージー)を聞き分ける。

✅ 実験・遊び

  • 水遊び(浮く・沈む): プールやお風呂でペットボトルや石、野菜を浮かべて観察。「重いのに浮くもの(スイカ)」「軽いのに沈むもの(1円玉)」の不思議を体験。
  • 影踏み遊び: 太陽と影の位置関係(反対側にできる)を体感。

✅ 行事・食べ物

  • 七夕(7月7日): 笹飾りを作り、短冊に願い事を書く。
  • 夏野菜カレー: トマト、ナス、キュウリ、トウモロコシなど夏野菜の特徴や身体を冷やす効果を教える。
  • 花火・風鈴: 夏の音や光を体験。

4. 【秋(9月〜11月)】実りと月を感じる体験リスト

受験直前期ですが、秋の自然に触れることで精神の安定にもつながります。

✅ 植物・自然

  • 落ち葉拾い: イチョウ(黄色)、モミジ(赤)を集め、ドングリや松ぼっくりで工作。
  • 彼岸花・コスモス: 秋風に揺れる花を観察。

✅ 行事・食べ物

  • お月見(十五夜): ススキを飾り、お団子を食べて月の満ち欠けに興味を持つ。
  • 七五三: 伝統的な着物文化に触れ、千歳飴の袋の絵柄(鶴亀松竹梅)を知る。
  • 根菜類: サツマイモ掘りやサンマを焼いて箸で綺麗に食べる練習(巧緻性)をする。

5. 【冬(12月〜2月)】伝統と温もりを感じる体験リスト

冬は「昔遊び」と「お正月」が受験でよく問われるテーマです。

✅ 自然・現象

  • 静電気: 下敷きを擦って髪の毛が立つ現象や、セーターを脱ぐ時のパチパチを体験。
  • 氷・霜柱: バケツに水を張って外に置き、翌朝の変化を観察。
  • 息が白い: 気温と体温の関係を感じる。

✅ 行事・遊び

  • お正月(重要): 門松、鏡餅、おせち料理(黒豆、数の子、田作り)を意味を話しながら体験。
  • 昔遊び: 独楽回し、凧揚げ、羽子板、カルタ。巧緻性テストや行動観察で出題されるため、道具の持ち方も教えましょう。
  • 節分(2月): 豆まきやヒイラギとイワシの頭を飾る意味を知る。

まとめ:日常を図鑑のように楽しむ工夫を

特別な場所に行かなくても、近所の八百屋や公園で十分季節の体験は可能です。ポイントは、あなたが「ほら、見て!」「これ、なんだろう?」と声をかけてあげること。

たとえばペーパーで「秋の花を選びなさい」という問題が出た時、子どもが「これはコスモスだね。ママと公園で見た時、風で揺れて綺麗だったよね」と思い出とセットで答えられれば強いです。今週末から、季節を探す探偵になってみてください。


10月・11月のメンタルと体調管理|試験前日に親がやるべきこと・やってはいけないこと

いよいよ小学校受験の本番が近づく10月(神奈川・埼玉など)から11月(東京)にかけては、親御さんの精神状態が非常に緊張する時期です。

「風邪を引かせたら終わり」「最後の仕上げをしなければ」と焦るあまり、家庭内の空気がピリピリして子どもが萎縮してしまうケースも少なくありません。

この直前期に最も大切なのは、新しい知識を詰め込むことではなく、親子ともに心身を整え、100%の状態で当日を迎えることです。ここでは、親が守るべき「直前1ヶ月のルール」と「前日・当日の過ごし方」を解説します。


1. 直前1ヶ月の「やってはいけない3つのこと」

良かれと思ってやりがちな行動ですが、すべて逆効果になる可能性があります。

① 新しい問題集に手を出さない

不安になると、新しい問題集を買いたくなります。しかし、この時期に見たことのない問題を解かせてできなかったら、子どもは自信を失い、親もパニックになります。直前期は過去にやった問題の復習に徹しましょう。できたことを褒めて自信を積み重ねることが大切です。

② 風邪・インフルエンザへの過剰な恐怖

感染対策は必要ですが、「汚いから触らないで」「マスクして」と神経質に言い続けると、子どもはストレスを感じます。

  • 対策: R-1などの乳酸菌飲料、早寝早起き、加湿器(湿度50〜60%)を基本にし、あとは「運」と割り切る心の余裕も必要です。

③ 夜更かしして勉強する

「あと1枚だけ」と粘るのは避けましょう。試験は午前中に行われることが多いので、朝6時に起きて頭がフル回転する状態で9時を迎えるリズムを身体に刻むことが何より重要です。


2. 試験前日:親がやるべき準備

前日は勉強を午前中に軽く済ませ、午後はリラックスして過ごしましょう。

食事:生もの・揚げ物は避ける

消化の良い普段食べ慣れている和食やうどんがベストです。「勝つ!」とカツ丼を出すのは胃もたれのリスクがあるため避けましょう。エネルギーに変わりやすい炭水化物を適度に摂ることが大切です。

持ち物チェック:予備の予備まで用意する

  • 受験票: コピーも用意しておく。
  • 上履き・靴下: 予備を一組持参。水たまりで濡れる可能性も考慮。
  • 着替え: 下着も含め一式用意。お漏らしや泥汚れに備える。
  • 雨具: 折りたたみ傘とレインコートを持つ。
  • 交通系ICカード: チャージ残高を確認。

親のメンタルコントロール

子どもは親の様子を敏感に感じ取ります。親がソワソワしていると子どもに伝わるため、ゆっくり話し、いつも以上に笑顔で「楽しみだね」と声をかけてください。この日は『女優・男優』になりきるつもりで臨みましょう


3. 試験当日:朝の過ごし方とかけるべき言葉

本番の朝は慌てず、時系列で動きを確認しましょう。

  • 起床(試験開始3時間前): 脳が覚醒するには3時間かかると言われています。試験開始時間から逆算して起こしましょう。
  • 朝食: 脳の栄養となるご飯やパン、バナナもおすすめです。
  • 排泄: トイレに行く時間をしっかり確保。
  • 服装: 食べこぼし防止のため、家を出る直前に着替えるか、着替えを持参しましょう。

校門前でかける「魔法の言葉」

別れ際に「頑張ってね」「間違えないでね」と言うのはプレッシャーになります。おすすめは、「楽しんできてね!パパとママはここで待ってるよ」です。

「待っていてくれる場所がある」という安心感が、子どもの背中を押し、未知の場所で力を発揮する勇気につながります。


4. もしトラブルが起きても慌てず対応を

  • 電車遅延: 遅延証明をもらい学校に連絡しましょう。多くの学校が配慮してくれます。
  • 子どもがぐずった: 叱らずに抱きしめ、「ドキドキするよね、大丈夫だよ」と共感しましょう。
  • 忘れ物: 親のミスなら謝り、コンビニで買えるものは購入。学校に正直に相談すれば、上履きなど貸してもらえる場合もあります。

まとめ:果報は寝て待て

11月1日の東京入試解禁日、街は紺色のスーツを着た親子で溢れます。ここまで来たら、親にできることは祈ることと信じることだけです。

これまで遊びたい気持ちを抑え、寒い日も体操教室に通った我が子を心から誇りに思ってください。合否に関わらず、その努力の日々は決して無駄になりません。

「よく頑張ったね。美味しいものを食べに行こう!」 試験が終わったら、まずはそう言って抱きしめてあげてください。


次にあなたがすべきこと

  • 持ち物リストの作成: 学校の要項を再確認し、必要なものをリスト化してスマホに保存しましょう。
  • 加湿器の掃除: フィルターの汚れは逆効果です。今週末にメンテナンスして風邪対策を万全にしましょう。
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この記事を書いた人

お受験ラボ編集部です。
私たちは、首都圏の私立小学校受験を中心に、ご家庭の不安や疑問に寄り添いながら情報を届ける教育ライターチームです。

一部の記事には、幼児教育の現場経験が豊富な先生方の監修が入っていますが、
学校や試験内容は毎年大きく変化するため、すべての記事が常に最新の情報であるとは限りません。
その点だけ、あらかじめご理解いただければ幸いです。

最新動向の反映には努めつつ、
「今、保護者が本当に知りたいこと」を軸に、正確で実践的な情報の発信を続けています。

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