私立小学校を志望する多くのご家庭が、通学時間の長さに不安を感じています。特に「6歳の子どもが満員電車に一人で乗れるのか」「万が一の災害時にどう対応すればよいのか」といった疑問は尽きません。
公立小学校なら徒歩5分程度の通学が一般的ですが、私立小学校の場合は片道40分から60分かかることも珍しくありません。この記事では、私立小学校ならではの通学の課題と、その対策としてのGPSやキッズ携帯の活用法、さらに入学後に親が直面する送迎の現実について詳しくお伝えします。
1. 通学時間の限界はどこ?「ドア to ドア60分」の壁を考える
私立小学校受験において、通学時間の目安は一般的に「60分以内」とされています。これを超えると、以下のような問題が生じやすくなるからです。
- 体力の消耗:往復で2時間の移動は大人でも疲れます。特に低学年の子どもは、帰宅後に宿題や学習に取り組む体力が不足しがちです。
- 緊急時の対応:東日本大震災以降、学校側は災害時に徒歩や保護者の迎えで安全に帰宅できる距離を重視しています。遠方からの通学はリスクが高まるため、注意が必要です。
とはいえ、乗り換えが少なく混雑が緩やかな路線であれば、70分から80分かけて通学している子どももいます。重要なのは単に時間の長さではなく、「ラッシュ時の混雑状況」と「乗り換えの複雑さ」によって通学の負担が大きく変わる点です。
2. いつから子どもだけで通学?送迎の実態を知る
入学式の翌日からいきなり一人で通学するわけではありません。多くの私立小学校では、4月いっぱいは保護者の同伴が求められます。
- 4月(ゴールデンウィークまで):親が学校の門まで送迎する期間。
- 5月:最寄り駅の改札まで送迎し、そこからは子どもが一人で通学を開始。
- 6月以降:途中の駅まで送迎、または完全に一人での通学が始まるケースが多いです。
共働きのご家庭にとって、この4月の送迎期間は特に負担が大きくなります。有給休暇の取得やシッターの利用、祖父母の協力など、工夫が必要になることも少なくありません。
3. 通学時のマナーが問われる理由と家庭での意識づけ
私立小学校の児童にとって、電車内は単なる公共の場であるだけでなく、「学校の一部」としての自覚が求められます。制服を着ていることで、どの学校の生徒か一目でわかるためです。
- 席が空いていても座らない(学校の指導によるもの)。
- 友達と大声で話さない。
- 寄り道やコンビニ立ち寄りは禁止。
近隣住民や卒業生から「〇〇小の生徒が騒いでいた」と学校に苦情が寄せられることは珍しくありません。だからこそ、家庭でも「制服を着たら学校の看板を背負っている」という自覚をしっかりと子どもに伝えることが大切です。


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