志望校を選ぶ際、偏差値や進学実績に注目しがちですが、入学後の親の負担、とくに母親の生活に大きく影響するのが「お昼ごはん」の問題です。私立小学校は「お弁当持参」というイメージが根強いものの、近年は給食を導入する学校も増えています。毎朝早起きして6年間お弁当を作り続ける生活と、栄養バランスの整った給食が提供される生活。この違いは想像以上に大きく、親の負担に直結します。この記事では、ランチ事情を切り口に志望校選びの新たな視点をお伝えします。
お弁当持参の学校で知っておきたい親の負担
伝統的な女子校や一部の男子校(暁星など)では、お弁当持参が基本です。親としては、毎朝のお弁当作りに覚悟が必要です。
お弁当のメリット
- アレルギー対応がきめ細かくできるため、子どもの健康面に安心感がある
- 親の手作りの愛情を感じられる点が、学校の教育方針と合致している
お弁当のデメリット
- 冷凍食品禁止の暗黙のルールがある学校もあり、使いづらさを感じることがある
- 夏場は食中毒のリスクが高く、保冷剤の管理に細心の注意が必要
- 共働き家庭では、朝の準備に加えてお弁当作りが加わり、4時や5時起きが常態化することも珍しくない
給食がある私立小学校の特徴と親の負担軽減
近年は「食育」の重要性や共働き家庭への配慮から、自校調理の給食を提供する私立小学校が増えています。給食があることで、親の朝の負担が大きく軽減されるのが魅力です。
給食を導入している代表的な学校
- 青山学院初等部:おいしい給食で知られ、陶器の食器を使いマナー指導も徹底している
- 国立音大附属、昭和女子大附属、宝仙学園、さとえ学園なども給食を完備
- 慶應義塾横浜初等部:幼稚舎はお弁当ですが、横浜初等部は給食があり、給食の有無を志望理由に挙げる家庭も多い
注文弁当(スクールランチ)という選択肢もある
基本はお弁当持参ですが、必要に応じて業者の弁当を注文できるハイブリッド型の制度を採用する学校もあります。
注文弁当のメリットと注意点
- 親が体調を崩した日や寝坊した日など、急な対応が必要な時の強い味方になる
- ただし、クラスでの利用率が低い場合、「みんながお弁当なのに自分だけ注文弁当だと恥ずかしい」と子どもが感じることもあるため、事前に利用状況を確認しておくことが大切
親の負担を考えた志望校選びのポイント
私の経験から言うと、「料理が苦手」「朝が弱い」と感じているなら、給食のある学校を志望校の上位に入れることをおすすめします。6年間続く親の負担軽減は、学費以上の価値があると実感しています。志望校選びの際には、偏差値や進学実績だけでなく、こうした生活面の負担もぜひ考慮してください。


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