こんにちは。お受験ラボ編集部です。
今回は、小学校受験のメリットとデメリットを、できるだけわかりやすく、そして現実的な視点でお伝えします。
小学校受験は、必ずしも「やれば良い結果が出る」というものではありません。
しかし、受験を通じて人生が大きく開けたご家庭があるのも事実です。
つまり、小学校受験には「向いている家庭」と「向かない家庭」があります。
この違いを理解せずに進めると、途中で後悔することも少なくありません。
この記事では、まずメリットとデメリットを整理し、後半では迷ったときに役立つ参考書もご紹介します。
小学校受験のメリット①:非認知能力が育つ(粘り強さ・集中力・協調性)
意外に感じるかもしれませんが、小学校受験で伸びるのは「知識」よりも子どもの「姿勢」です。
具体的には、
- 初めての環境でも落ち着いて行動できる
- 順番を守ることができる
- 話をしっかり聞く
- 協力して課題に取り組む
- 失敗しても気持ちを立て直せる
これらは「非認知能力」と呼ばれ、どのような進路に進んでも一生役立つ力です。
実際、公立小学校から中学受験を目指す場合でも、「お受験経験者は非認知能力が高い」と塾の先生たちからよく聞きます。
受験勉強は非認知能力の土台づくりになるという点は、大きなメリットと言えるでしょう。
小学校受験のメリット②:家庭の教育力が格段に向上する
小学校受験を始めると、親御さん自身も本気で学び始めます。
その結果、家庭全体の教育意識が高まるのです。
例えば、
- 子どもへの声かけの質が良くなる
- 生活リズムが安定する
- 読み聞かせが習慣化する
- 夫婦で教育方針を共有できる
こうした整った家庭環境は、受験が終わった後も続きます。
子どもは穏やかな家庭でこそ伸びるため、これは非常に重要なポイントです。
小学校受験のメリット③:学校生活が安定しやすい
私立や国立小学校は教育方針が明確に定まっています。
同じ価値観を持つ家庭が集まるため、学校生活でのトラブルや価値観のズレが起きにくいのです。
この点は、多くの保護者から感謝されるメリットの一つです。
小学校受験のデメリット①:親の負担が非常に大きい(最も重要なポイント)
正直に申し上げると、小学校受験の最大のデメリットは親御さんの負担の大きさです。
時間の負担
週に2~3回の教室通い、宿題、過去問対策など、忙しい共働き家庭にとっては常に綱渡りのような状況になります。
精神的負担
周囲の家庭と比べて焦ったり落ち込んだり、追い込まれることも多いです。
特にSNSは、親のメンタルに強い影響を与えることがあります。
経済的負担
年間で100~150万円が一般的な費用の目安です。
難関校を目指す場合は200万円を超えることも珍しくありません。
「〇〇には要注意」の“〇〇”とは、まさにこの親の負担の大きさのことです。
ここを軽く見積もるご家庭は、途中で挫折しやすい傾向にあります。
小学校受験のデメリット②:学校と子どもの相性を誤ると後悔する
15年間の経験で最も多かった後悔の一つが、学校と子どもの相性のミスマッチです。
例えば、
- 厳しすぎて毎朝泣いてしまう
- 通学距離が長くて疲れてしまう
- 宗教教育が合わずストレスを感じる
- 保護者会の負担が重すぎる
合格したからといって必ずしも幸せとは限りません。
家庭の価値観と学校の校風が合わないと、入学後に子どもが苦しむことになります。
小学校受験のデメリット③:親の見栄が過剰になると子どもが潰れる
近年、特に増えている問題の一つです。
親が
- 偏差値
- 学校の知名度
- 周囲の受験状況
- SNSで見る同級生の成長
などに影響されて志望校を選ぶと、受験の軌道が狂い始めます。
子どもは親の焦りを敏感に感じ取ります。
その結果、失敗を恐れて挑戦を避けるようになることもあります。
小学校受験は「向いている家庭」と「向かない家庭」がある
向いている家庭
・夫婦で協力し合える
・子どもへの声かけが柔らかい
・生活習慣が整っている
・他家庭と比較しない
・学校選びの軸が明確
向かない家庭
・子どもより親が焦っている
・片方の親だけが暴走している
・ブランド校志向が強い
・経済的に余裕がない
・学校研究を十分にしていない
どちらが良い悪いではなく、
「小学校受験がその家庭に合うかどうか」が重要です。
結論:受験よりも「家庭のあり方」が子どもを伸ばす
小学校受験をして良かったと感じる家庭もあれば、やらなければ良かったと感じる家庭もあります。
ただ一つ確かなのは、
子どもが伸びる家庭は、受験前から家庭の空気が良いということです。
焦らず、比べず、追い込まず。
この3つを守れる家庭は、受験をしても公立に進んでも、必ず良い方向に進みます。
最後に
小学校受験には確かに大きなメリットがありますが、家庭によってはデメリットの方が大きく感じられることもあります。
大切なのは、
「わが子にとって最善の選択か」
そして
「家庭全体が幸せに続けられるか」の2点です。
もし迷っているなら、今回ご紹介した参考書を手に取りながら、ご家庭でじっくり考える時間を作ってみてください。
不安なことがあれば、いつでもご相談ください。
あなたの選択が、ご家庭の幸せにつながることを心から願っています。


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