お受験ラボ編集部です。お子さまの小学校受験を控え、釣書(つりがき)について不安を感じているあなたへ。釣書は普段あまり耳にしない言葉ですが、伝統校やミッションスクールでは提出を求められることがあります。この記事では、釣書の意味や目的、正しい書き方、封筒の選び方まで、経験に基づいたポイントを丁寧にお伝えします。釣書作成に戸惑う方に向けて、具体的なマナーや注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1.お受験における釣書(つりがき)とは?
釣書とはもともとお見合いの際に本人や家族の氏名、経歴、職業などを記して相手に渡す文書です。お受験の場面でも同様に、家庭の背景や子どもの素性を伝えるために提出を求められることがあります。
1-1.学校が釣書を求める目的
- 家庭環境の確認:両親の学歴や職歴、信仰、親戚関係など、子どもが育った環境を詳しく知るため。
- 学校との縁の確認:兄弟姉妹の在籍状況や親戚の卒業生(OG/OB)の有無を確認し、学校とのつながりを把握するため。
- 家庭の品格の評価:釣書の作成方法や提出マナーを通じて、親御さんの常識や品格を判断するため。
1-2.願書との違い
| 項目 | 願書 | 釣書 |
|---|---|---|
| 記載内容 | 志望理由、教育方針、子どもの長所など入学への熱意 | 家族構成、学歴、職歴、趣味、特技など客観的な家庭情報 |
| 形式 | 学校指定のフォーマットを使用 | 学校の指示がなければ正式な便箋に自筆で作成 |
| 提出 | すべての学校で必須 | 一部の伝統校やミッションスクールで求められる |
2.釣書の正しい書き方と記載すべき項目
学校からフォーマットの指定がない場合、釣書は縦書きで毛筆や筆ペン、万年筆を使い自筆で丁寧に書くのが正式なマナーです。
2-1.記載すべき必須項目(A4またはB5便箋使用)
釣書には主に子ども本人と両親の情報を記載します。
- 本人(子ども)の欄:
氏名、生年月日(和暦)、現住所、幼稚園・保育園名と在籍状況、特技・趣味・長所、健康状態 - 父親の欄:
氏名、生年月日、最終学歴(学校名・学部・卒業年)、現職(会社名・役職・勤続年数・主な業務内容)、特技・趣味 - 母親の欄:
氏名、生年月日、最終学歴、現職または職歴(会社名・役職・主な業務内容)、特技・趣味 - 家族・親戚の欄:
兄弟姉妹の氏名と在籍・卒業学校名、両親・祖父母の氏名と卒業学校名(特に提出校のOG/OBがいれば明記)
2-2.作成時のマナー
- 楷書で丁寧に:雑な字は家庭の品格を疑われるため、読みやすく丁寧に楷書で書きましょう。
- 敬語の正しい使用:学校名や先生方への敬称は間違えないよう注意が必要です。
- 便箋の選択:白地の縦書き便箋(和紙など)で罫線が薄いものを使うのが正式です。
3.釣書を入れる封筒の選び方と表書き
釣書は他の書類とは別に、正式な封筒に入れて提出することがマナーです。
3-1.封筒の選び方
- 色と形:白無地の二重封筒を選び、茶封筒は避けましょう。
- サイズ:便箋を折らずに入れられる角形封筒(角2号、角3号など)が丁寧です。便箋を三つ折りにする場合は和封筒でも構いません。
3-2.正しい表書きと裏書き
- 表書き(中央):「釣書」と毛筆で記入します。
- 裏書き(左下):提出日と提出者(父親の氏名)を記入します。
- 封じ方:封筒は糊で封をし、「〆」または「封」の文字を毛筆で書き入れます。
3-3.提出時の注意点
釣書はクリアファイルや透明な袋に入れず、封筒のまま他の願書書類と一緒に提出してください。学校から提出指示がない場合は、原則として提出しないことが大切です。
4.まとめ:釣書は家庭の「鏡」
釣書は願書とは異なり、家庭の品格や背景、学校との縁を伝える重要な文書です。内容の正確さはもちろん、自筆・縦書き・正式な便箋と封筒の使用など形式を守ることが、親御さんの常識と丁寧さを示します。もし提出を求められた際は、この記事を参考に自信を持って作成してください。あなたとお子さんが安心して受験に臨めることを願っています。

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