お受験ラボ編集部です。小学校受験を控えたお子さまの成績がなかなか伸びず、悩んでいるご家庭も多いでしょう。特に年長の夏前になると、集団塾に通いながらも「個別指導」や「家庭教師」の導入を検討し始める親御さんが増えます。
しかし、個別指導の費用は1時間あたり1万円から2万円が相場で、無計画に利用すると月謝が20万円、30万円と膨らみ、家計に大きな負担がかかることも少なくありません。そこで今回は、個別指導が本当に必要かどうかの見極め方と、集団塾との効果的な使い分け、費用対策について私の経験をもとにお伝えします。
1. 集団塾と個別指導の役割を正しく理解する
まずは、集団塾と個別指導がそれぞれどんな役割を担うのかを整理しましょう。
- 集団塾(メインの学びの場)
競争心を育み、周囲の子どもたちの頑張りから刺激を受ける環境です。行動観察の練習にもなり、受験に必要な基礎力を身につける場として重要です。 - 個別指導(補助的なサポート)
苦手分野の克服や、志望校に特化した願書・面接対策など、集団塾ではカバーしきれない細かい部分を補う役割を果たします。
ポイント:全科目を個別指導に頼りすぎるのは避けましょう。ペーパー試験の全範囲を個別で教わろうとすると、時間も費用も足りなくなってしまいます。
2. 個別指導を検討すべき3つのサイン
以下のような状況が見られたら、個別指導を取り入れる価値があります。
- 特定の単元だけが苦手な場合
例えば「図形の回転だけ理解できない」「お話の記憶だけ点が取れない」など、ピンポイントで技術を教われば、数回の指導で改善が期待できます。 - 集団授業で萎縮している場合
早生まれや繊細なお子さまが、集団のスピードについていけず自信を失っているとき。個別の先生に褒めてもらいながら自信を取り戻すカウンセリング的な利用法が効果的です。 - 志望校がマイナーまたは超難関の場合
大手塾のカリキュラムでは対応しきれない学校や、慶應幼稚舎の絵画など特殊な対策が必要な場合に個別指導が役立ちます。
3. 個別指導の良い先生を見極める質問
個別指導塾や家庭教師と面談するときは、ぜひ次の質問をしてみてください。
「あと何回(何ヶ月)で、この弱点は克服できますか?」
この質問に対して、長期契約を促すだけの先生は避けたほうが無難です。信頼できる先生は、「この単元なら全4回でポイントを教えます。あとは自宅でこれを続けてください」と、卒業の目安を明確に示してくれます。
個別指導は病院のようなものです。症状が改善したら通うのをやめるのが健全な利用法。依存せず、目的を持って活用しましょう。


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