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こぐま会のKUNOメソッド徹底解説|女子校合格に強い理由と教材の特徴

こぐま会のKUNOメソッド徹底解説|女子校合格に強い理由と教材の特徴1
目次

はじめに

小学校受験を考え始めた保護者の方なら、一度は「こぐま会」という名前を耳にしたことがあるでしょう。また、書店で「ひとりでとっくん」という教材シリーズを見かけたことがある方も多いはずです。

こぐま会は、ジャックや伸芽会、スイング、理英会といった大手幼児教室と比べると、独特の教育哲学を持つ教室として知られています。その中心にあるのが「KUNOメソッド」と呼ばれる独自の教育法です。

このメソッドは、子どもに単に「正解を覚えさせる」のではなく、「なぜその答えになるのか」という過程を大切にしています。身体を使った遊びから具体物の操作、そして対話を通じて論理的思考力の基礎を育てる3段階の学習法です。

こうした教育法は、慶應義塾幼稚舎や雙葉小学校などの名門校、特に女子校での合格実績に結びついています。詰め込みではなく、本物の学力を育てたいと願う保護者から高い支持を集めているのです。

本記事では、こぐま会の教育理念や教材の特徴、女子校合格に強い理由、他塾との違いを口コミやデータをもとに詳しく解説します。思考力を重視した教育をお考えの方に役立つ情報をお届けします。

こぐま会とは?基本情報から理解する

施設概要

  • 正式名称: こぐま会幼児教育実践研究所
  • 設立年: 1985年(40年以上の歴史)
  • 本部所在地: 東京都渋谷区恵比寿
  • 教室展開: 東京・埼玉を中心に4教室のみ(恵比寿本校、吉祥寺校、大森校、浦和校)
  • 対象年齢: 0~6歳の幼児(プレクラスから小学校受験コースまで)
  • 特徴: 少人数制(1クラス約10名)、独自のKUNOメソッド、オリジナル教材「ひとりでとっくん」シリーズ

企業背景と創立者

こぐま会は教育研究者の久野泰可氏によって創立されました。久野氏は単なる塾長ではなく、幼児教育の理論家として国内外で評価されています。そのため、こぐま会は単なる受験塾ではなく、幼児教育における思考力育成の研究所としての側面を持っています。

教育理念

こぐま会の教育理念は「教科前基礎教育」に集約されます。これは身体、事物、対話という3つの段階を通じて子どもの基礎的な学力と論理的思考力を育てるものです。

  • 身体:運動遊びを通じて自分の身体の動きを認識し、空間感覚を養います。
  • 事物:積み木やおはじき、天秤など具体物を操作し、数や形、重さといった抽象的な概念を体験的に理解します。
  • 対話:先生の問いかけに答えながら思考プロセスを言語化し、論理的説明力を育てます。

主な特徴

  • 独自のKUNOメソッド:発達段階に合わせたカリキュラムで、暗記ではなく理解を重視
  • 「ひとりでとっくん」シリーズ:100冊以上の単元別教材で、書店でも購入可能
  • 少人数制:4教室のみで1クラス約10名のきめ細かい指導
  • 通信教育との併用:「おうち de こぐま会」やWebレッスンで地方の家庭もサポート
  • アジア展開:韓国、中国、ベトナムなど海外にもメソッドを展開
  • ネットショップ:恵比寿に教材専門店があり、誰でも教具や書籍を購入できる

総合評価|複数情報源からの分析

口コミサイトでの評価

こぐま会は塾ナビやAmeba塾探し、StudySearchなどの口コミサイトで3.8~4.2点(5点満点)という高評価を得ています。これはジャックの3.4~3.6点よりも高く、伸芽会やスイング、理英会と同等レベルです。

特に「基礎をしっかり固めて本物の学力がつく」という声が多く、単なる受験対策の成功だけでなく、子どもの思考力育成を評価する保護者が目立ちます。

評価の視点別特徴

視点 評価スコア 特徴
保護者評価 3.8~4.2点 KUNOメソッドの思考力育成と温かみのある指導が高評価。女子校合格の満足度が特に高い
社員評価 非公開 熱心だが忙しい。教育理念に共感する傾向
X(旧Twitter)口コミ 好意的 家庭学習の声が多く、「遊びの中に学びを」という理念への共感が見られる

保護者からの高評価は、合格だけでなく入学後の学習がスムーズになる点や、詰め込み教育ではないため自発的に学習する姿勢が育つことにあります。

対象者層

向いている保護者像

  • 女子校(雙葉、白百合、聖心など)や国立小学校を志望している
  • 詰め込み教育に疑問を持ち、思考力育成を重視している
  • 親も教育法を学びながら家庭で子どもと向き合いたい
  • 論理的思考力の育成を長期的に考えている
  • 小学校受験を通過点とし、その先の学習に不安を感じていない

向かない保護者像

  • とにかく合格だけを最優先する
  • 都内の最難関男子校(慶應幼稚舎、早稲田実業)を絶対目標としている
  • 短期間での成果を重視する
  • 競争心を刺激する厳しさを求める
  • 地方在住で通学が難しい

2025年度合格実績|女子校に強い堅実な成果

こぐま会の合格実績は全体的に堅実ですが、特に女子校での強さが際立っています。ジャックやスイングのように圧倒的な合格者数ではありませんが、思考力重視の教育の成果が表れています。

難関私立小学校への合格者数(2025年度)

学校名 合格者数 特徴
雙葉小学校 20名 女子校に強く、丁寧な作業・対話が校風に合致
白百合学園小学校 18名 KUNOメソッドの思考力育成が評価
慶應義塾幼稚舎 25名 3段階学習で行動観察・論理力対策が効果的
早稲田実業学校初等部 15名 ペーパー・対話確認の基礎固めが強み
聖心女子学院初等科 多数(詳細非公表) 女子校特化の表現力・協調性育成
お茶の水女子大附属 20名 国立向けの知的土台形成が得意
学芸大附属 38名 国立での高い合格実績

実績の特徴

  • 女子校での圧倒的な強さ:雙葉や白百合など、女子校が求める丁寧な作業や論理的説明力がKUNOメソッドで自然に育つ
  • 国立小学校での堅調な実績:お茶の水女子大附属や学芸大附属で高い合格率を誇る
  • 都内難関校でも成果あり:慶應幼稚舎や早稲田実業で一定の実績を残すが、スイングやジャックには及ばない

実績推移と2026年度の見通し

  • 2024年度:安定した実績を維持
  • 2025年度:前年より微増、特に女子校での合格者が増加
  • 2026年度:入試傾向の変化を注視しつつ、思考力重視の学校での合格者増加が期待される

また、X(旧Twitter)では「こぐま会合格報告」の投稿が増えており、業界内での認知度が高まっていることがうかがえます。

こぐま会と他塾の違い|教育哲学と指導スタイルを比較

こぐま会 vs ジャック

項目 こぐま会 ジャック
教育哲学 思考力・論理的理解重視 協調性・自発性重視
授業スタイル 対話型(説明させる) 競争型(ライバルとの切磋琢磨)
強い校種 女子校・国立 全方位的
月謝 3~5万円 2~4万円
年間費用 70~120万円 30~60万円
合格実績 堅実(女子校特化) 圧倒的(多数合格)

ジャックは競争を通じて自発性を引き出すのに対し、こぐま会は先生との対話で思考を深めます。ジャックは協調性、こぐま会は論理的説明力を育てる点が大きな違いです。

こぐま会 vs スイング

項目 こぐま会 スイング
成長速度 緩やか・じっくり 急速・効率的
合格実績 堅実 爆発的(特に慶應)
雰囲気 アットホーム・温かい 競争的・厳しい
月謝 3~5万円 3~5万円
向く子どもタイプ 内向的・思考タイプ 外向的・競争好きタイプ

スイングは短期間で成果を出すことを目指し、競争的な環境を提供します。一方こぐま会は長期的に本物の学力を育てることを重視しています。

こぐま会 vs 伸芽会

項目 こぐま会 伸芽会
規模 小規模(4教室) 大規模(約24教室)
模試 月例模試(会員向け) オープン模試(100万人超)
雰囲気 アットホーム 組織的・手厚い
月謝 3~5万円 14万円
年間費用 70~120万円 200~320万円

伸芽会は大規模な組織でデータ分析に基づく戦略的指導を行うのに対し、こぐま会は小規模で親密なサポートと思考力育成に重点を置いています。

こぐま会 vs 理英会

項目 こぐま会 理英会
教育アプローチ 思考・対話型 体験・実験型
強い校種 女子校・国立 神奈川・全方位
教材 ひとりでとっくん(思考力重視) ばっちりくんドリル(実践重視)
月謝 3~5万円 2.5~4万円
年間費用 70~120万円 60~120万円

こぐま会は抽象的な思考力を育て、対話を中心に指導します。理英会は実験的な体験を通じて学ぶスタイルです。

KUNOメソッド|思考力育成の核心を探る

こぐま会の教育の中心にあるのが「KUNOメソッド」です。この独自の教育法は3段階の学習プロセスで構成されています。

第1段階:身体(運動遊び)

子どもが身体を動かす遊びを通じて、空間感覚や身体のコントロール力を養います。例えば跳び箱を跳ぶ際に、自分の身体がどのように動いているかを意識させることで、空間的な理解が深まります。

第2段階:事物(具体物の操作)

積み木やおはじき、天秤などの具体物を使い、数や形、重さといった抽象的な概念を体験的に理解します。重要なのは先生が説明するのではなく、子ども自身が操作を通じて発見することです。例えば天秤を使い、重さの違いを体験することで、数学の基礎となる考え方が自然に身につきます。

第3段階:対話(説明力の育成)

ここが最も重要な段階です。子どもが第1・第2段階で得た体験を言葉で説明することで、思考プロセスの言語化や論理的説明力が育ちます。先生の問いかけに対し、子どもが自分の考えを伝える練習を繰り返します。

なぜこのプロセスが効果的なのか

  • 記憶ではなく理解を重視:公式を暗記するのではなく、体験を通じて「なぜそうなるのか」を理解します。
  • 長期的な学力形成:小学校入学後の新しい学習もスムーズに進みます。
  • 創造性の育成:問題解決の過程を自分で組み立てる力がつきます。

「ひとりでとっくん」|家庭学習を支える教材の全貌

こぐま会の家庭学習の中心となるのが「ひとりでとっくん」シリーズです。100冊以上の単元別教材で構成され、書店やネットでも購入可能です。

教材の構成

  • 「1-1 からだ」(身体・運動)
  • 「1-2 かず」(数の概念)
  • 「1-3 かたち」(形の認識)
  • 以降、「2-1」「2-2」「3-1」など段階的にレベルアップ

各シリーズは基礎から応用まで段階的に学べる構成です。

特徴と活用法

  • 単元別で完結:苦手な単元だけを選んで補強できるため、子どもの進度に合わせやすい。
  • KUNOメソッドの実践:なぜその答えになるのかを考えさせる問題設計で、思考プロセスを体験できる。
  • 購入しやすい:1冊1,000~2,000円程度で書店やネットで手に入る。

こぐま会に通わなくても、家庭で質の高い学習が可能な教材として評価されています。

他塾との教材比較

教材 こぐま会 理英会 ジャック
特徴 思考プロセス重視 実践問題重視 学校別対策
使い方 理解→体験→説明 基本→応用→本番 学校別に選択
向く子ども 思考型 バランス型 目標校別

また、中古市場でも「ひとりでとっくん」の流通が活発で、教材の質の高さと幅広い活用がうかがえます。

こぐま会のメリット|選ばれる理由

1. KUNOメソッドによる思考力育成

身体・事物・対話の3段階で抽象的思考力を体験的に育てます。暗記ではなく理解を重視するため、子どもが勉強している感覚が薄く、遊びの中で自然に学べる点が魅力です。

口コミでも「先生の相談が親身で個別フォローが充実」「理解力が劇的に上がった」「遊び感覚で論理力が育つ」といった声が多く聞かれます。

2. 女子校・国立小学校での圧倒的な強さ

雙葉小学校や白百合学園などの女子校で高い合格率を誇り、お茶の水女子大附属や学芸大附属など国立小学校でも堅調な実績があります。女子校が求める丁寧な作業や論理的説明力がKUNOメソッドで育つためです。

保護者からは「家庭学習が楽になり、合格後も基礎が活きる」との評価もあります。

3. 充実した保護者サポート

個別相談や願書添削、模擬面接が無料で受けられ、入試総括セミナーも開催。Webレッスンや通信教育「おうち de こぐま会」もあり、地方在住でも継続しやすい環境が整っています。

口コミには「セミナーやWebレッスンが充実している」「志望校選びに役立つ」といった声が多く、保護者の安心感につながっています。

4. 少人数制による温かい環境

1クラス約10名の少人数制で、講師が一人ひとりの発達段階を細かく把握。アットホームな雰囲気で初心者でも安心して通えます。

口コミでは「温かみがあり、学ぶ楽しさを知って自信がつく」と評価されています。

5. 中長期的な学力形成への貢献

こぐま会出身の子どもは詰め込み教育を受けていないため、小学校入学後も勉強嫌いにならず、算数などの理解が早いという評判があります。保護者の満足度も「合格だけでなく、その先の学習にも安心できる」と高いです。

こぐま会のデメリット|課題と注意点

1. 料金の高さと追加費用

基本月謝は3~5万円ですが、季節講習や志望校別クラス、教材費、模試費用が加わると年間70~120万円に達することもあります。通信教育のみでも月5千円程度かかり、決して安価とは言えません。

口コミでは「受験特化で料金が高め」「講習費用で家計が苦しい」といった声もあります。

2. 小規模ゆえの地理的・定員の制約

教室は4校のみで、恵比寿、吉祥寺、大森、浦和に限定されています。地方在住の家庭にとって通学は難しく、少人数制のため人気時期には入塾が困難になることもあります。

3. 穏やかな競争環境|激戦校には追加対策が必要

こぐま会の指導は思考力重視で対話型のため、女子校や国立小学校には適していますが、ペーパー試験で高得点が求められる難関校では別途対策が必要になる場合があります。例えば慶應幼稚舎の合格者数は堅実ですが、スイングやジャックのような短期間で得点力を伸ばす塾には及びません。

そのため、激戦校を目指す場合はこぐま会の指導に加えてペーパー対策を強化することが望ましいでしょう。

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この記事を書いた人

お受験ラボ編集部です。
私たちは、首都圏の私立小学校受験を中心に、ご家庭の不安や疑問に寄り添いながら情報を届ける教育ライターチームです。

一部の記事には、幼児教育の現場経験が豊富な先生方の監修が入っていますが、
学校や試験内容は毎年大きく変化するため、すべての記事が常に最新の情報であるとは限りません。
その点だけ、あらかじめご理解いただければ幸いです。

最新動向の反映には努めつつ、
「今、保護者が本当に知りたいこと」を軸に、正確で実践的な情報の発信を続けています。

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