年少期の子どもに何を優先して育てるべきか悩む保護者の方へ
幼稚園や保育園の年少クラス(3〜4歳)になると、周囲で「公文に通い始めた」「英語を始めた」という話を聞き、焦りを感じる親御さんも多いでしょう。
しかし、教育現場の専門家は「年少期に最も大切なのは、ペーパーテストの点数ではなく『自分のことを自分でする力』と『折れない心』」だと考えています。
この記事では、学習の前に年少期に家庭で育てておきたい「3つの土台」について解説します。
お子さまの成長を見守るヒントとしてお役立てください。
1.
生活習慣の自立:「自分のことは自分でする」力を育てる
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生活習慣の自立ができていないと、集団生活でつまずくことが多いと言われています。
年少の終わりまでに目指したいポイントを確認しましょう。
① お着替え・身支度
忙しい朝でも親が手を出さずに「自分でできたね」と褒める時間を大切にしましょう。
② 排泄の自立(トイレ)
「おしっこ行きたい」と伝えるだけでなく、「自分で拭く」「流す」「服を整える」「手を洗う」までの一連の動作を自立させることが目標です。
和式トイレや立ってする(男子)経験も、外出先で困らないために重要とされています。
排泄の自立は子どもの自信と安心感につながる大切なステップです。
③ 食事のマナー
席を立たずに最後まで食べることや、箸(またはスプーン・フォーク)を正しく持つことが目標です。
好き嫌いはあっても問題ありませんが、「食事中は遊ばない」という規律は、後の学習時の集中力に影響すると考えられます。
2.
手先の巧緻性:指先を使った脳の発達を促す

不器用さは子どもの成長に影響することがあり、鉛筆を持つ前段階として指先を使うトレーニングが推奨されています。
① ハサミと糊(のり)
線に沿って紙を切り、糊を適量とって貼ることが目標です。
市販の工作ドリルやチラシを切る遊びで十分に練習できます。
② 紐(ひも)結びと折り紙
巾着袋の紐を結んだり解いたり、折り紙の角と角を合わせて折ることが目標です。
空間認識能力(図形センス)は、タブレットではなく実体験から育つ傾向があります。
折り紙や積み木などの実体験を通じて育てることが大切です。
3.
非認知能力:偏差値に表れにくい心の強さを育む

教育界で注目されている「やり抜く力」「感情をコントロールする力」などの非認知能力は、IQとは異なる重要な力と考えられています。
① 「待つ」力(我慢)
親が話している間やお友達におもちゃを貸す順番を待つことが社会性の基本となります。
普段の生活で具体的な指示を出し、待てたら大げさに褒める練習法が効果的です。
授業を聞く力や列に並ぶ力の基礎になると考えられています。
② 「失敗」から立ち直る力
積み木が崩れたりかけっこで負けたりしたときに癇癪を起こす子もいますが、すぐに助けるのではなく「どうすればよいか考えさせる」ことが大切です。
この経験が困難に負けない心を育てると考えられています。
③ 挨拶と「ごめんなさい」
親に言われなくても挨拶をし、悪いことをしたら謝ることが目標です。
親自身が日常で笑顔で挨拶する姿を見せることが、子どもの模倣につながります。
親の背中を見て子どもは社会性を学ぶ傾向があります。
まとめ:先取り学習よりも「土台作り」を大切に
年少期にひらがなが書ける・計算ができることは、年中・年長で追いつけるため、必ずしも最優先ではないと言われています。
しかし、「ボタンが留められない」「気に入らないとすぐ泣きわめく」「座っていられない」といった課題は、後から直すのに時間がかかる傾向があります。
よく遊び(体力)、自分のことは自分でする(自立)、指先を使う(脳育)の3つを家庭でしっかり見守ることが、お子さまの成長につながると考えられます。
焦らず、まずはお着替えの見守りから始めてみてはいかがでしょうか。


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