お受験ラボ編集部です。青山学院初等部の入試では、模試で高い偏差値を取っていても合格できなかったという声をよく耳にします。これは、青山学院の入試が単なる学力テストではなく、子どもの人間性や行動面を重視しているためです。
本記事では、青山学院初等部の入試で求められる「サーバント・リーダー」とはどのような子どもか、適性検査A・Bの特徴と対策、行動観察のポイント、そして親が願書で示すべき姿勢について詳しく解説します。合格を目指すあなたの参考になれば幸いです。
1. 青山学院初等部入試の全体像|適性検査AとBの特徴を理解する
青山学院の入試は2日間にわたって行われ、どちらか一方でも欠けると合格は難しい試験です。両方の検査の特徴をしっかり把握し、バランスよく対策を進めることが合格への鍵となります。
適性検査A:スピードと正確性が求められるペーパー試験
- 出題範囲:お話の記憶、数量、図形、推理、常識など幅広い分野をカバーしています。
- 特徴:難問というよりも、標準的な問題を短時間で正確に解く処理能力が問われます。
- 対策:じっくり考えて解く時間は限られています。基礎を繰り返し反復し、反射的に答えが出るレベルまで訓練しましょう。ケアレスミスを減らすことも重要です。
適性検査B:合否を左右する行動観察と制作
こちらが青山学院入試の核心部分です。自由遊びや集団ゲーム、絵画・制作、運動、口頭試問など多様な活動を通じて、子どもの人間性や生活力を見ています。
- 個人の尊重:自分の意見をはっきり伝えられるかが評価されます。
- 手先の器用さ(巧緻性):ハサミやのりを丁寧に扱えるかが問われます。
- 片付け:使ったものを元の場所に戻せるかも重要なポイントです。
2. 青山学院が求める子ども像とは?「サーバント・リーダー」の理解
青山学院初等部のスクールモットーは聖書の言葉「地の塩、世の光」に由来し、自己の利益ではなく他者のために尽くす「サーバント・リーダー」を育てることを目指しています。
合格する子どもの行動パターン
行動観察テストでは、以下のような振る舞いが高く評価されます。
- × 支配的なリーダー:「僕がやる!」「みんな従って!」と独りよがりに仕切る子は好まれません。
- × 消極的なフォロワー:誰かの後ろに隠れて発言しない子も評価が低くなります。
- ○ サーバント・リーダー:困っている子に声をかけたり、落ちているゴミを拾ったり、みんなが楽しめるルールを提案したりする子が求められます。
目立つ必要はありません。自然な優しさや親切心が、青山学院にとっての理想像です。
3. 芸術性と巧緻性を問う「絵画・制作」対策のポイント
青山学院は子どもの感性を大切にしており、制作課題も重視しています。
上手さよりも伝えるストーリーが大切
絵の上手さよりも、「何を描いたか」「なぜそれを描いたか」を自分の言葉で説明できることが重要です。先生から質問された際に目を輝かせて話せる子は好印象を持たれます。
生活力が表れる道具の扱い方
制作中に道具を乱暴に扱ったり、机を汚したままにしたりするのは避けましょう。クーピーの向きを揃え、のりの蓋をきちんと閉めるなど、細かい所作に家庭でのしつけや物を大切にする心が表れます。
4. 親の役割は願書での姿勢表明にあり
青山学院初等部は面接がない年度もあり、親の本気度は願書の内容で判断されることが多いです。
キリスト教教育への理解を示す
願書にはキリスト教教育に対する家庭の考えを書く欄があります。信者である必要はありませんが、「聖書の教え(愛と奉仕)に共感し、家庭でも実践している」という姿勢を示すことが求められます。学校説明会や公開行事に参加し、先生方の言葉をメモして願書に反映させると良いでしょう。
まとめ:優しさと強さを兼ね備えた子どもをめざそう
青山学院初等部に合格する子どもは、勉強面でもしっかり力をつけながら、友達に優しく接することができる子です。
具体的な対策は以下の3点をバランスよく伸ばすことが大切です。
- ペーパー試験で基礎学力を完璧にする。
- 家庭でのお手伝いや工作を通じて手先の器用さを養う。
- 「自分がされて嫌なことは人にしない」「困っている人を助ける」という思いやりの心を育てる。
これらを日々の生活の中で意識しながら伸ばしていくことが、合格への近道です。あなたのお子さまが青山学院初等部で輝けるよう、ぜひ参考にしてください。


コメント