お受験ラボ編集部です。東京農業大学稲花小学校の入試は、首都圏でも特に倍率が高く、約13倍の競争率を誇ります。単に運任せでは合格は難しく、実際に合格したお子さまには明確な共通点があります。
「ペーパーテストはどのくらい難しいのか?」「農大の附属校だから虫や植物が好きな子じゃないと合格できないのか?」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、過去の入試傾向を踏まえ、東京農業大学稲花小学校に合格する子どもの特徴や、合否を左右する面接・願書のポイントを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
1. 入試問題(ペーパー)は「超スピード勝負」
稲花小学校のペーパーテストは、難易度が高いだけでなく、問題数も多いことで知られています。求められるのは「即答力」です。
出題範囲はお話の記憶、数量、図形、推理、常識など多岐にわたります。特徴的なのはスピード感で、じっくり考える時間はほとんどありません。問題を聞いた瞬間に答えを導き出す「反射神経」と「処理能力」がなければ、最後まで解き切るのは難しいでしょう。
「受かる子」のレベル感
- 偏差値:模試では常に上位(偏差値65前後)をキープしています。
- 併願校:早稲田実業、筑波大附属、慶應横浜など、同じレベルの学校を目指す層が受験しています。基礎学力をしっかり固め、応用問題もスムーズに解ける力が必要です。
2. 行動観察で輝く「探究心」と「生活力」
農大の附属校らしく、「実学(体験を通じて学ぶこと)」への適性が重視されます。
「虫博士」である必要はないが…
「農大だから虫や植物に詳しくないといけない」と誤解されがちですが、専門的な知識は必須ではありません。それよりも、
- 初めて見るものに興味・関心を持てるかどうか
- 先生の話をよく聞き、楽しんで取り組めるか
こうした知的好奇心の強さが評価されます。
生活巧緻性も見逃せない
エプロンをつける、服をたたむ、お箸を使うなどの生活スキルもチェックされます。勉強だけができる子ではなく、「自分のことは自分でできる子」が稲花小学校の求める人物像です。
3. 面接・願書で問われる「家庭の食育」
稲花小学校の入試で特に特徴的なのが、保護者への質問(面接・作文・願書)です。
保護者作文と事前面接
稲花小学校は、親の本気度を徹底的に見極めます。願書や作文(Web出願時の入力など)では、「東京農業大学の教育理念(人物を畑に還す)」を家庭がどれだけ理解し、実践しているかが問われます。
必ず聞かれる?「食」への意識
面接では、以下のような質問がよく出ます。
- 「ご家庭で、食育についてどのような取り組みをしていますか?」
- 「お子様と一緒に料理をすることはありますか?」
- 「休日は自然とどのように触れ合っていますか?」
単に「ご飯を残さず食べる」というレベルではなく、「命をいただくことへの感謝」や「生産者への敬意」といった農大の精神に通じる家庭教育が実践されているかが、合否の大きな分かれ目となります。
4. 稲花小対策:今日からできる3つのこと
塾でのペーパー対策に加え、家庭で取り組みたいことは以下の3つです。
- スピード強化:ペーパーは時間を計り、プレッシャーの中で解く練習を繰り返しましょう。
- お手伝いの習慣化:料理の配膳や野菜の皮むき、雑巾がけなど、生活体験を積極的に増やすことが大切です。
- 「本物」に触れる:休日はキャンプや農業体験に出かけ、土や生き物に触れた感動を親子で共有しましょう。
まとめ:ペーパーの天才+体験の達人
東京農業大学稲花小学校に合格する子は、高い事務処理能力(ペーパー力)を持ちつつ、泥んこ遊びや料理を心から楽しめる子です。
そして親には、学校の理念に深く共感し、共に子どもを育てようとする熱意が求められます。決して簡単な入試ではありませんが、対策の方向性を正しく理解し、着実に準備を進めれば合格への道は必ず開けます。


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