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年長の夏休みの過ごし方|小学校受験で合格を引き寄せる夏期講習と旅行の活用法

年長の夏休みの過ごし方|小学校受験で合格を引き寄せる夏期講習と旅行の活用法1

小学校受験を控えた年長児にとって、夏休みはまさに「天王山」と呼ばれる重要な時期です。約40日間の長い休みをどう活かすかによって、秋以降の学力や偏差値が大きく変わってきます。

ただ、多くのご家庭で見られるのが夏期講習の詰め込みすぎによる消化不良です。不安から朝から晩まで塾の講座を詰め込み、子どもが疲れてしまい、勉強自体が嫌いになってしまうケースも少なくありません。これは本末転倒です。

この記事では、私がこれまで見てきた合格者の家庭が実践している「夏の黄金スケジュール」と、旅行や帰省の効果的な活用法についてお伝えします。夏休みを親子で有意義に過ごし、受験本番に向けて良い土台を作りましょう。


目次

1. 夏休みの目標は「苦手克服」と「実体験」の2本柱に絞る

夏休みの学習のゴールは、難問を解けるようになることではありません。大切なのは以下の2点を確実に達成することです。

  1. 基礎の穴を埋める(苦手克服): 秋からは過去問演習など実践的な学習に入ります。基礎の振り返りができるのは夏だけです。左右弁別や数量、季節の問題など、あやふやな単元を徹底的に潰しましょう。
  2. 黒くなるまで遊ぶ(実体験): 願書や面接で問われる「夏休みに何をして遊びましたか?」という質問に、子どもが生き生きと答えられるように、思い切り外遊びや体験をさせてください。

2. 夏期講習の取り方|詰め込みすぎは逆効果になる理由

大手塾からは魅力的な夏期講習の案内が次々届きます。志望校別や絵画特訓、行動観察強化など、どれも魅力的に見えますが、すべてを取るのは避けましょう。

講習の黄金比率は「インプット7:アウトプット3」

講習はアウトプットの場であり、力試しの意味合いが強いです。授業を受けるだけでは力はつきません。自宅での復習(インプット)が伴わなければ、講習の効果はほぼゼロです。

  • 目安: 講習は週3~4日以内、午前か午後のどちらかに絞るのが理想です。
  • 鉄則: 復習の時間が確保できないなら、その講習は受けないこと。 講習に参加しただけで賢くなるわけではありません。できなかった問題を家で解き直すことで初めて理解が深まります。丸一日塾に詰め込むのは避けましょう。

3. 合格する家庭の夏休み「1日のスケジュール」例

生活リズムを崩さず、特に朝型の習慣をつけることが重要です。以下は一例です。

  • 06:30 起床・朝食: 朝の涼しい時間に計算や簡単なペーパー学習。
  • 08:00 外遊び・運動: 公園で縄跳びやボール遊び、鉄棒など。暑くなる前に身体を動かします。
  • 10:00 学習または講習: 集中して勉強に取り組む時間。
  • 12:00 昼食: 配膳などお手伝いも取り入れて。
  • 13:00 自由時間・お昼寝: 幼児にとって休息は必須。脳をしっかり休ませます。
  • 15:00 習い事や遊び: 折り紙や粘土など、巧緻性を養う遊びを取り入れます。
  • 18:00 夕食・お風呂: 季節の行事を楽しむ時間に。
  • 20:00 読み聞かせ・就寝: 9~10時間の睡眠を確保しましょう。

4. 旅行や帰省は行くべき?受験に役立つ戦略的活用法

結論から言うと、旅行や帰省は必ず行くべきです。ペーパー学習だけでは身につかない季節感や常識を体験できます。

受験に役立つ「戦略的旅行」のポイント

ただ遊ぶだけでなく、次の要素を意識して取り入れてみてください。

  1. 公共交通機関を利用する: 新幹線や飛行機でのマナー(静かにする、並ぶなど)を実践する絶好の機会です。
  2. 季節を肌で感じる: 海の生き物や山の虫、夏野菜の収穫、ひまわり畑など、実際に見ることで知識が体験に変わります。
  3. 絵日記を描く: 楽しかったことを絵と言葉で表現する練習は、面接対策にもつながります。

旅行先に勉強道具を持っていくかどうかは悩みどころですが、私は持っていかないか、最低限にとどめることをおすすめします。中途半端に勉強するより、非日常を思い切り楽しんで脳をリフレッシュさせたほうが、帰宅後の集中力が高まるからです。


5. 8月のスランプに備える|疲れが出る時期の対処法

お盆を過ぎる頃、多くの子どもがスランプに陥ります。今までできていた簡単な問題が解けなかったり、やる気が落ちたりするのは、夏の疲れのサインです。

対処法は以下の通りです。

  • 叱らずに「疲れているんだね」と認めてあげる。
  • 難易度を下げて、春頃の簡単なプリントに戻り、「できた!」という自信を取り戻させる。
  • 思い切って1日「完全オフ」を作り、心身を休ませる。

まとめ:夏は親子関係を深める大切な季節

秋になると模試や願書作成で親の緊張感はピークに達します。その前に、夏休みの時間を使って「パパやママと遊んで楽しかった」という心の貯金を作ってください。その貯金が、直前期の苦しい時期を乗り越える大きな力になります。

ペーパーの枚数よりも、真っ黒に日焼けした肌と笑顔こそが、合格する年長児の夏の勲章です。


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この記事を書いた人

お受験ラボ編集部です。
私たちは、首都圏の私立小学校受験を中心に、ご家庭の不安や疑問に寄り添いながら情報を届ける教育ライターチームです。

一部の記事には、幼児教育の現場経験が豊富な先生方の監修が入っていますが、
学校や試験内容は毎年大きく変化するため、すべての記事が常に最新の情報であるとは限りません。
その点だけ、あらかじめご理解いただければ幸いです。

最新動向の反映には努めつつ、
「今、保護者が本当に知りたいこと」を軸に、正確で実践的な情報の発信を続けています。

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