お受験ラボ編集部です。これから洗足学園小学校の受験を考えているあなたに向けて、入試の特徴や対策をわかりやすくお伝えします。入試はペーパーテストだけでなく、行動観察や運動テスト、保護者アンケートまで多角的に評価されるため、不安を感じる方も多いでしょう。私自身、多くの受験生を見てきた経験から、傾向を理解し、効果的に準備を進めることが合格への近道だと感じています。
洗足学園小学校入試の基本構成と最新の変更点
洗足学園小学校の入試は主に以下の四つの柱で構成されています。
- ペーパーテスト
- 行動観察(一次・二次で計二回)
- 運動テスト
- 保護者アンケート(従来の親子面接から変更)
2024年度からは、二次考査が「親子面接」から「子どもの行動観察+保護者アンケート」に変わりました。これにより、子どもの集団での振る舞いや保護者の考え方がより重視される傾向が強まっています。
ペーパーテストの難易度と頻出分野
近年の傾向では、洗足学園小学校のペーパーテストは標準からやや難しいレベルで、問題数が多く、スピードと正確さが求められます。主な出題分野は以下の通りです。
- 言語(語彙、しりとり、文章理解、ことばの常識)
- 図形(位置関係、重ね図形、回転、鏡映)
- 推理・条件整理(表や手がかりを使った論理的思考)
- 数量(数の合成分解、簡単な文章題、数列)
- 音・系列(リズムや音の高低、数え方)
- 常識・生活(季節、行事、道徳的判断)
- お話の記憶(聞き取り後の設問)
特徴としては、問題自体は極端に奇抜ではありませんが、問題数が多く時間が厳しいこと、音声指示や口頭説明に従う問題が多いこと、そして条件を整理して考える力を問う問題が毎年含まれている点が挙げられます。
行動観察と運動テストのポイント
行動観察は一次・二次の二回実施され、近年その重要度が増しています。主な内容は以下の通りです。
- 集団制作:テーマに沿って数名で相談しながら制作を進める
- 指示行動:先生の口頭指示に従い、道具を使って作業する
- 集団ゲーム:ルール理解や順番待ち、勝敗の受け止め方を観察
評価されるポイントは、指示を最後まで聞く姿勢や周囲との関わり方(譲る、頼む、相談する)、失敗やトラブル時の立て直し方など、集団の中での振る舞いです。
運動テストは模倣体操、ジャンプ、ケンケン、簡単なリレー形式が中心で、難しい技術よりも「集中して指示を聞く」「あきらめずに取り組む」「危険やマナーに配慮して行動できる」ことが重視されます。
過去問の活用タイミングと効果的な使い方
過去問は年長の夏から秋にかけて本格的に志望校別の問題を解くのが一般的です。洗足学園小学校の場合、以下の流れが効果的です。
- 年中秋~年長春:基礎分野(言語・数量・図形)の標準問題を定着させ、条件整理や指示行動に慣れる
- 年長夏休み前後:理英会の「志望校別かんぺきドリル」などで形式に慣れる
- 年長秋(9~10月):過去3~5年分を時間を計って解く本格演習
過去問活用のポイントは、点数よりも「解き方の整理」に重きを置くことです。どの部分でつまずくのか(指示の聞き取り、処理スピード、図形など)を冷静に分析しましょう。同じ年度を繰り返すよりも、似た形式の問題を幅広く経験することが大切です。行動観察や運動も模擬クラスで実際の傾向を体験しておくと効果的です。
おすすめの幼児教室と合格者の通塾傾向
洗足学園小学校に強い幼児教室としては、スイング幼児教室、理英会、ジャック幼児教育研究所の三つが代表的です。合格実績ではスイングが80名超、理英会が50名前後と規模の大きさがうかがえます。
通塾パターンは、年少から年中は総合クラスで行動観察や生活習慣、基礎ペーパーを幅広く経験し、年長になると志望校別クラスや模試で対策を進めます。夏以降は学校別講座や直前講習でペーパーと行動観察を固める流れが一般的です。
ジャックは指導が厳しめとの口コミがあり、子どもの性格との相性を慎重に見極める必要があります。一方、スイングや理英会は洗足対策カリキュラムや学校別プリント、模擬試験の分析が充実しており、合格実績も豊富です。教室選びでは、志望者数やクラス編成、行動観察・運動の実際の再現度、模試後のフィードバックの具体性を説明会や体験授業で必ず確認してください。
運動会や公開授業の見学で押さえたいポイント
洗足学園小学校は運動会や公開授業、学校説明会、入試説明会など、受験家庭向けの公開行事を多数開催しています。例年のスケジュールは以下の通りです。
- 学校説明会:4月(オンライン中心)
- 公開授業:5月(春)・翌年2月(冬)
- 入試説明会:7月
- 運動会:9月末
見学時には、授業中の子どもの表情や発言量、教師と子どもの関わり方、教室や廊下の掲示物のレベル、先生の声かけのバランス、子ども同士のトラブル対応、運動会の雰囲気や保護者席の様子などをチェックしましょう。公開授業ではノートやプリント、タブレットの活用状況まで確認できる貴重な機会です。運動会は行動観察で求められる協調性やがんばり方の実際の姿をイメージするのに役立ちます。
最後に
洗足学園小学校の入試は、ペーパーだけでなく行動観察や運動テスト、保護者アンケートと多角的に評価されます。準備は大変ですが、早めに傾向を理解し、苦手分野を見つけて対策を進めれば、合格への道は開けます。あなたとお子さんが、自信を持って進める選択ができるよう願っています。


コメント