⚡ この記事のポイント
- 模試は弱点を見つけ、優先順位を決め、本番に慣れるために受ける
- 年中の後半〜年長の春に統一模試、年長の夏〜秋に学校別の模試が一般的
- 判定はペーパー中心の目安。志望校の考査の形と照らし合わせて受け止める
小学校受験の模試は、合否を予想するためではなく、「弱点を見つける」「次に何を優先するか決める」「本番の雰囲気に慣れる」ために受けるものです。年中の後半から年長の前半に受け始める家庭が多く、まずは大規模な模試で分野ごとの得意・不得意を確かめ、年長の夏から秋は学校別の模試で志望校の出題に慣れていく、という流れが一般的です。
結果は偏差値や判定より、間違えた理由と会場での様子を見ることが大切です。ここでは、模試の種類、受け始める時期と時期ごとの使い方、結果と判定の見方、受ける回数、復習の手順までを1本にまとめました。
模試の3つの役割
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| 弱点を見つける | 分野ごとの正答や、間違え方の傾向から苦手を見つける |
| 優先順位を決める | 次の模試までに何を補強するかを決める |
| 本番の練習 | 初めての場所・先生・友だちの中で、落ち着いて取り組む練習 |
模試は必須ではありませんが、家庭学習だけでは見えにくい「会場での様子」や「ほかの子どもと比べた位置」を知るのに役立ちます。塾に通わずに準備する家庭にとっては、外の経験を積む大切な機会にもなります(小学受験は塾なしでも受験できる?考査内容の確かめ方・家庭でやること・1年間の進め方)。
模試の種類
| 種類 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 大規模な統一模試 | 多くの子どもが受験。ペーパーに加えて、制作・運動・行動観察などを行うものも | 全体の中での位置と、分野ごとの得意・不得意の確認 |
| 学校別の模試 | 志望校の出題形式や会場の雰囲気に近づけて行われる | 志望校の出題への慣れと、同じ学校を目指す子どもの中での位置の確認 |
| 教室の月例模試 | 通っている教室で定期的に行われる | 到達度の確認と、前回からの変化の把握 |
受け始める時期と時期ごとの使い方
| 時期 | 使い方 |
|---|---|
| 年中の後半 | 初めての模試で、会場の雰囲気に慣れる。結果より、落ち着いて取り組めたかを見る |
| 年長の春 | 統一模試で、分野ごとの得意・不得意を確かめる |
| 年長の夏 | 苦手の補強ができたかを確かめる。学校別の模試も検討 |
| 年長の秋 | 志望校の出題に合わせた学校別の模試で、最後の確認。受けすぎに注意 |
座って話を聞くことがまだ難しい時期に模試を増やしても、得られることは多くありません。家庭学習の習慣がついてから受け始めると、結果を生かしやすくなります。家庭学習の時間の目安は小学校受験の勉強時間の目安|共働き家庭の平日・週末・1か月の時間配分の例で紹介しています。
結果の見方
「なぜ間違えたか」を分ける
| 間違えた理由 | 次にすること |
|---|---|
| 指示を聞き間違えた・聞き逃した | 家庭で、問題を最後まで聞いてから取り組む練習 |
| 理解が足りない | 具体物に戻って、考え方から確かめる |
| 時間が足りない | 解き方に慣れてから、時間を意識した練習 |
| 印の書き方などのミス | 練習のときから指示どおりの印を書く習慣 |
ペーパー以外の評価も見る
行動観察や制作、運動のある模試では、先生のコメントや評価も大切な情報です。友だちとの関わり方、話の聞き方、片付けなどは、家庭では気づきにくい点です。行動観察で見られることは小学校受験の行動観察とは?見られるポイントと家庭での練習法で紹介しています。
1回の結果より流れを見る
模試の結果は、その日の体調や緊張でも変わります。1回の結果で判断せず、何回かの結果の流れと、間違え方の変化を見ていきましょう。
判定はどこまで当てになる?
模試の判定は、合否を約束するものではありません。偏差値や判定は主にペーパーの得点をもとに出されますが、実際の考査では、行動観察や運動、制作、面接など、模試で数値にしにくい要素も大きな比重を占めます。
判定が合否に直結しにくい理由
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 考査の内容が学校ごとに違う | ペーパーの比重は学校によって大きく異なる(下の表を参照) |
| ペーパー以外の評価 | 行動観察・運動・制作・面接・願書など、判定に反映されにくい要素がある |
| 母集団の違い | 模試を受ける子どもの集団と、志望校を実際に受ける子どもの集団は同じではない |
| その日の状態 | 緊張や体調で結果が大きく変わりやすい年齢 |
| 学校 | 募集要項・公式サイトに示されている考査の内容(2027年度) |
|---|---|
| 慶應義塾幼稚舎 | 様々な活動を通じて志願者のありのままの姿を見る |
| 青山学院初等部 | 個別テスト・集団行動観察・保護者面接 |
| 学習院初等科 | かんたんな考査、保護者面接 |
| 洗足学園小学校 | 学力検査、運動機能検査、行動観察 |
| 東京農業大学稲花小学校 | ペーパーと行動観察、オンラインの親子面接 |
| 暁星小学校 | 一次「知能テスト・運動テスト」、二次「生活テスト・保護者面接」 |
このように、ペーパーを考査の中心として明記している学校もあれば、「活動」「個別テスト」と示している学校もあります。志望校の考査の形と、模試で測っているものが合っているかを確かめてから判定を見ると、受け止め方が変わってきます。志望校ごとの考査の特徴は関東の小学校受験 偏差値ランキング【2027年度】倍率・試験の特徴つき一覧で一覧にしています。
判定の受け止め方
- 1回の判定で志望校を変えない。何回かの結果の流れを見る
- 分野ごとの正答と、間違えた理由を確かめる
- ペーパー以外の評価(行動観察のコメントなど)も読む
- 判定の結果で子どもを叱らない
判定は、子どもの価値を決めるものではありません。結果を見て親が動揺すると、子どもにも伝わります。数字より、次に何を補強するかに目を向けましょう。
志望校を見直すか迷ったら
判定だけでなく、志望校の考査の形と子どもの得意・不得意が合っているか、通学や校風が家庭に合っているかも含めて考えましょう。受験校の組み合わせ方は小学校受験の併願の組み方|2027年度入試の考査日程と受験校の組み合わせ方にまとめています。
受ける回数の考え方
模試は、受けるたびに復習と補強の時間が必要です。回数を増やしすぎると、復習が追いつかず、子どもも疲れてしまいます。「受ける→復習する→数週間かけて補強する→次の模試で確かめる」という流れが回せる回数にしましょう。
- 受けることが目的になり、復習しないまま次の模試を受ける
- 判定や順位で子どもを叱る
- 秋に模試を詰め込み、本番前に子どもが疲れてしまう
模試を生かす3つのステップ
- 間違えた問題を分類する:聞き間違い、理解不足、時間不足、ミスに分ける
- 次の模試までの課題を一つに絞る:あれもこれもではなく、優先する一つを決める
- 本番と同じ準備で受ける:起きる時間、朝食、服装、移動の時間を本番に合わせて練習する
模試の日の声かけ
- 送り出すときは「楽しんできてね」
- 迎えるときは、結果より「がんばったね」
- 結果が悪くても子どもを責めず、次に何をするかを親が考える
よくある質問
Q. 模試の偏差値は、本番の合否と関係がありますか?
目安にはなりますが、小学校受験はペーパー以外の評価も大きく、模試の偏差値がそのまま合否になるわけではありません。課題を見つける材料として使いましょう。
Q. A判定なら安心してもいいですか?
判定は目安なので、A判定でも油断はできません。ペーパー以外の準備や、当日の体調管理も大切にしましょう。
Q. 判定が悪くても受験していいですか?
受験できます。判定がそのまま合否になるわけではありません。受験校の組み合わせは、判定や子どもの様子も見ながら家族で話し合いましょう。
Q. 学校別の模試は受けたほうがいいですか?
志望校の出題形式に近い問題で練習でき、同じ学校を目指す子どもの中での位置もわかります。年長の夏から秋にかけて、必要に応じて受けるとよいでしょう。
Q. 塾に通っていなくても受けられますか?
外部の子どもが受けられる模試も多くあります。申し込み方法は各模試の案内で確認してください。
Q. 模試の日の服装は?
本番の練習として、考査当日と同じような服装で受ける家庭もあります。運動がある模試では、動きやすい服装を用意しましょう。
模試を使うときのポイント
- 模試は合否予想ではなく、弱点発見・優先順位づけ・本番の練習のために受ける
- 年中の後半〜年長の春に統一模試、夏〜秋に学校別の模試が一般的
- 判定はペーパー中心の目安。志望校の考査の形と照らし合わせて見る
- 受ける→復習→補強→確認の流れが回せる回数に絞る
模試の結果は、次の一歩を決めるための材料です。親子で落ち着いて活用してください。
考査の内容は、慶應義塾幼稚舎・青山学院初等部・学習院初等科・洗足学園小学校・東京農業大学稲花小学校・暁星小学校の2027年度募集要項・公式サイトによります(2026年10月確認)。この記事は、旧記事「小学校受験の模試の判定はどこまで当てになる?」「小学受験の模試はいつから受ける?」の内容を統合して作り直したものです。


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