「離婚してシングルですが、私立小学校の受験は難しいでしょうか?」「願書の家族欄や面接で、両親が揃っていない場合はどう対応すればいいの?」そんな不安を抱えるあなたへ。かつては私立小学校受験において「両親が揃っていること」が前提とされていましたが、今は時代が変わりました。シングルマザーやシングルファザーの家庭でも、合格実績は増えています。
とはいえ、戦略なく臨むと「サポート体制」に関して懸念を持たれることもあります。ここでは、シングル家庭が小学校受験で合格を勝ち取るための願書や面接での伝え方、そして学校選びのポイントを詳しく解説します。
1. 学校側が懸念しているのは「片親」であることではない
学校が気にしているのは、単に「片親である」という属性ではありません。主に以下の2点に注目しています。
- 学費の支払い能力:6年間(さらに中学・高校・大学まで)安定して支払い続けられる経済的基盤があるか。
- 緊急時の対応力:親御さんが仕事中に子どもが体調を崩したり災害が起きたりした際、誰が迎えに来るのか。祖父母や信頼できるシッターなどのサポート体制が整っているか。
この2点をクリアできることを具体的に示せれば、片親であることは合否において大きなハンデにはなりません。
2. 願書や面接での伝え方のポイント
家族構成については正直に
家族構成は隠す必要はありません。願書には堂々と記入しましょう。離婚の理由など詳細を書く必要はなく、「現在は母子(または父子)で生活しています」という事実だけで十分です。
最も重要なのは「サポート体制」の具体的なアピール
面接では必ず、「お母様(お父様)が仕事の際、誰がお子様を見ていますか?」と質問されます。ここで、「実家の母が近所に住んでいて毎日サポートしてくれています」や、「信頼できるシッターと契約しており、緊急時の送迎体制も整っています」など、具体的かつ即答できることが合格のカギとなります。
「私一人で何とかします」という根性論は、学校側に不安を与えてしまうため避けましょう。
3. シングル家庭に合った学校選びのコツ
シングル家庭に理解のある学校と、伝統的な家族観を重視する学校はやはり存在します。以下のポイントを参考にしてください。
- 狙い目の学校:
- 共学校や新興校:多様性を受け入れる土壌が整っています。
- 大学附属校(プロテスタント系など):個を尊重する校風が多いです。
- アフタースクール完備校:共働き前提のシステムがあり、シングル家庭にも優しい環境です。
- 避けたほうがよい場合がある学校:
- 一部のカトリック伝統女子校:「温かい家庭像=両親揃い」という理想が強いことがあります。
- PTA活動が非常に負担になる学校:入学後の負担が大きく、物理的に難しくなることがあります。
まとめ:親の背中を見せる大切な機会
シングルであることは、むしろ「親が働く姿を身近に見せられる」という教育的なメリットにもなります。「ママ(パパ)は、あなたに良い教育を受けさせるために一生懸命働いている。だからあなたも頑張ろう」というメッセージは、子どもの自立心を育てる大きな力になります。
「片親だから」と卑屈になる必要はありません。むしろ「二倍の愛情で育てています」と胸を張って挑んでください。その覚悟を理解し、受け止めてくれる学校は必ず存在します。あなたとお子さまの未来を信じて、前向きに準備を進めていきましょう。


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