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絵が苦手でも大丈夫|慶應・早稲田が重視する絵画・制作の本質と対策法

小学校受験模試の判定はどう活用する?A判定で落ちる理由と偏差値の見方1

「うちの子は絵心がなくて不安です」「制作でセロハンテープがうまく使えません」そんな声をよく聞きます。慶應幼稚舎や早稲田実業、筑波大附属などの小学校受験で課される「絵画・制作」。配点が高いと聞くと、つい画力が必要と思い込んでしまいがちですが、実はそうではありません。

結論から申し上げると、上手な絵を描くことは求められていません。学校側が重視しているのは、作品の完成度ではなく、そこに込められた「プロセス」や「物語」です。絵が苦手でも、正しい対策をすれば合格は十分可能です。今回はそのポイントを詳しくお伝えします。


目次

1. 学校が評価するのは「絵」ではなく「表現力・プレゼン力」

試験官は完成した絵だけを見ているわけではありません。制作中に近づいてきて、「これは何を描いているの?」「誰と行きたいの?」など質問を投げかけます。

  • × 不合格になりやすい例:黙々と無言で描き、質問に対しても「……お花」と短く答えるだけ。
  • ◎ 合格につながる例:「これはママと行った海です!ここにカニが隠れているんですよ!」と楽しそうに説明できる。

つまり、絵画試験は絵を使った口頭試問(プレゼンテーション)のようなものです。絵が上手でなくても、「何を描いたのか」を自分の言葉でしっかり伝えられれば高評価を得られます。


2. 不器用な子でも安心の「型(パターン)」戦略

何を描けばいいか迷うお子さんには、まず「型」を教えることが効果的です。

① 「自分・家族・太陽・地面」の4点セットを描く

どんなテーマが出ても、必ずこの4つを描くことを決めておきましょう。

  • 画面いっぱいに大きく「自分」を描く。
  • 隣に笑顔の「家族」を描く。
  • 空には明るい「太陽」を描く。
  • 足元には「地面」や「草」を描く。

これだけで画面が埋まり、明るく温かい印象の絵になります。白い余白が多いと寂しい印象になるため、大きく描くことと塗りつぶすことを意識させてください。

② 制作課題では「ゴミを出さない」ことが最重要

ハサミや糊を使う制作では、完成度よりも作業スペースの整理整頓が評価されます。

  • 切りくずを床に落とさず、小さな箱や袋にまとめる。
  • 糊の蓋は使わない時にきちんと閉める。
  • 道具を隣の子に貸すなど、協調性を見せる。

作品が多少歪んでいても、机の上がきれいで道具を大切に扱う姿勢は合格につながります。


3. 自宅でできる「廃材アート」で発想力を育てる

特別な画材は必要ありません。トイレットペーパーの芯やお菓子の空き箱、新聞紙、輪ゴムなどをストックしておき、「このゴミで何か作ってみよう!」と自由に遊ばせてみてください。

こうした「見立て遊び」(芯を望遠鏡に見立てるなど)は、慶應幼稚舎が特に重視する発想力を養います。親は「上手だね」ではなく、「面白いね!これはどうやって使うの?」と興味を持って話を聞いてあげることが大切です。


東京組も検討すべき?10月入試(神奈川・埼玉)の重要性と併願の注意点

東京都の小学校受験は11月1日から始まりますが、神奈川や埼玉では10月中旬から入試がスタートします。いわば「前哨戦」とも言えるこの10月入試。

「東京の志望校だけを受ける」と決めているご家庭も多いですが、塾の講師は併願を強く勧めます。これは単なる売上目的ではなく、親子のメンタル面を考慮した合理的な理由があります。


1. 「合格」を持って本番に臨む安心感

11月1日の本番を、何の合格も持たずに迎えるのと、すでに一つ合格を得ている状態で迎えるのとでは、親の気持ちに大きな差が出ます。

親の不安や焦りは子どもに伝わります。緊張した親のそばで子どもが実力を発揮するのは難しいものです。「もしここがダメでも、行ける学校がある」という安心感があれば、親子ともにリラックスして本番に挑めます。


2. 東京組におすすめの併願校(練習校ではない)

「お試し」や「練習」という言葉は誤解を招きます。どの学校も真剣勝負の場です。東京から通いやすく、教育の質が高い学校をいくつかご紹介します。

  • さとえ学園小学校(埼玉): 施設が充実し、アフタースクールも完備。理数教育に定評があり、東京からの通学者も多い。
  • 洗足学園小学校(神奈川): 中学受験でも高い実績を誇る人気校。倍率は高いが合格すれば大きな自信になる。
  • 精華小学校(神奈川): 男子に人気。ペーパーの難易度が高く、実力試しに適している。
  • 西武学園文理小学校(埼玉): 英語教育やグローバル教育に力を入れている。

3. 10月入試の注意点:「燃え尽き」と感染症対策

併願する際にはデメリットも理解しておきましょう。

  1. 燃え尽き症候群: 10月に合格を得ると、子どもが「もう終わった」と気を抜いてしまうことがあります。親は「これは予選で、次が決勝だよ」と声をかけ、モチベーションを保つ工夫が必要です。
  2. 感染リスク: 試験会場に行く回数が増えると風邪やインフルエンザのリスクも高まります。マスク着用や手洗い・うがいを徹底し、無理な連戦は避けましょう。

まとめると、経済的に余裕があれば通える範囲の10月入試校を1〜2校受けることをおすすめします。その一つの合格が、11月1日の本番での大きな自信となるでしょう。

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この記事を書いた人

お受験ラボ編集部です。
私たちは、首都圏の私立小学校受験を中心に、ご家庭の不安や疑問に寄り添いながら情報を届ける教育ライターチームです。

一部の記事には、幼児教育の現場経験が豊富な先生方の監修が入っていますが、
学校や試験内容は毎年大きく変化するため、すべての記事が常に最新の情報であるとは限りません。
その点だけ、あらかじめご理解いただければ幸いです。

最新動向の反映には努めつつ、
「今、保護者が本当に知りたいこと」を軸に、正確で実践的な情報の発信を続けています。

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