「絵が上手くないと合格できない?」「どんな練習をすればいいの?」小学校受験を控えた親御さんにとって、正解が見えにくいのが「絵画・制作」の分野です。
結論から言えば、小学校受験の絵画は「上手さを競う試験ではありません」。見られているのは、指示理解・構成力・生活経験・集中力・手先の扱い・自己表現です。つまり、絵は「家庭の教育と子どもの育ち」が出る課題であり、対策は才能ではなく型で伸びます。
本記事では、小学校受験の絵画で見られる評価ポイントから、家庭で楽しく画力を伸ばす練習法、学校別の出題傾向、よくあるNG例まで、15年の指導経験をもとに詳しく解説します。
1. 小学校受験の絵画で見られる評価ポイント

小学校受験における絵画は、芸術作品を作る場ではなく、「指示を理解し、自分の考えを表現する」場です。採点官が注目する評価ポイントを理解しておきましょう。
① 指示理解(テーマ・条件を守れているか)
試験では「お友達と公園で遊んでいるところを描きましょう」「人を3人描きましょう」「背景を入れましょう」といった具体的な指示が出されます。この指示を正確に理解し、守れているかが最初の評価ポイントです。
指示漏れは減点になりやすい要素です。「人数が足りない」「背景がない」「テーマと合っていない」といったミスは、指示理解力の不足と見なされます。
② 構図(画面の使い方)
画用紙をどう使っているかも重要な評価ポイントです。
- 余白だらけで人物が端に寄っている
- 人物が極端に小さい、または大きすぎる
- 画面の一部しか使っていない
こうした構図の問題は、空間認識や表現意欲の不足と見なされます。基本は「真ん中に主役、周りに状況」という配置です。
③ 生活感・経験値(その場面が自然か)
絵画課題では、遊び・行事・家族・園生活などの場面が出題されます。その場面に登場する道具や動作が自然かどうかで、生活経験の豊かさが評価されます。
例えば「公園で遊んでいるところ」を描く際に、ブランコ、すべり台、砂場などの遊具が描けるか。「お料理のお手伝い」なら、包丁、まな板、野菜などが描けるか。こうした具体性が、日常の体験を反映しています。
経験が薄いと「記号的」な絵になります。人物だけが描かれ、周りに何もない。道具が不自然。動作がわからない。こうした絵は、生活体験の不足と判断されやすいです。
④ 人物表現(表情・動き)
顔だけでなく、手足の動きがあるかどうかも評価されます。
- 表情:笑顔、泣き顔など感情が表現できているか
- 動き:走る、投げる、食べる、作るなどの動作が描けているか
- 関節:手足が棒のようではなく、曲がっているか
行動が描ける子は、場面を理解し、それを表現する力があると評価されます。
⑤ 丁寧さ(筆圧・線・塗り・汚れ)
絵画課題では、作品の美しさだけでなく、制作過程での丁寧さも評価されます。はみ出し、消しゴムの汚れ、紙の破れ、色が雑といった要素は、「最後まで整える力」の有無として見られます。
特に以下の点に注意が必要です。
- 線がふらふらしていないか
- 塗りムラがないか(塗り方は同じ方向が基本)
- 消しゴムで紙が汚れていないか
- 時間内に完成しているか
⑥ 意欲と最後までやり遂げる姿勢
「何を描けばいいかわからない」と手が止まってしまうのは大きなマイナスです。たとえ拙くても、生き生きと楽しそうに描いているか、時間内に完成させようとしているかという精神面も重要な評価対象です。
2. 絵画課題の出題傾向と頻出テーマ
小学校受験の絵画課題には、出題されやすいテーマがあります。これらを押さえておくことで、家庭での練習が効率的になります。
頻出テーマ一覧
遊び・行事系
- 公園で遊んでいるところ
- お友達とおままごと・お店屋さんごっこ
- 運動会・遠足・お誕生日会
- 縄跳び・ボール遊び・鬼ごっこ
家族・生活系
- 家族で食事をしているところ
- お料理のお手伝い
- お風呂に入っているところ
- 朝の準備・夜の片付け
季節・自然系
- 雨の日の登園・雪遊び
- 夏の海・プール
- 秋の落ち葉拾い・どんぐり拾い
- 春のお花見・花壇の手入れ
体験・お出かけ系
- 動物園・水族館で見たもの
- 電車・バスに乗っているところ
- 図書館・お買い物
ポイントは「誰が・どこで・何をしているか」が一目で伝わること。背景、道具、人物の動作がセットで描けると、高評価につながります。
出題形式の種類
① 自由画
「好きなものを描きましょう」といった自由度の高い課題。自分の興味や体験を表現する力が見られます。
② テーマ想像画
「○○しているところを描きましょう」といった具体的なテーマが与えられる形式。最も一般的です。
③ お話の絵画化
試験官が読み聞かせた物語の一場面を描く課題。記憶力と理解力が試されます。
④ 条件付き画
「丸と三角と四角を使って絵を描きましょう」といった条件が加わる形式。創造力と応用力が評価されます。
⑤ 共同制作
複数人で一つの作品を作る課題。協調性やコミュニケーション能力が見られます。
3. 学校別の絵画・制作対策(慶應・早実・女子校)
東京の私立小学校の中には、絵画・制作課題に独自の特徴がある学校があります。志望校の傾向を押さえておきましょう。
慶應義塾幼稚舎・慶應義塾横浜初等部
出題傾向
「模倣体操」や「お話の絵」など、創造性と表現力が極めて重視されます。技術よりも「自分にしか描けない世界観」が必要です。
対策のポイント
- のびのびと大胆に描く練習
- 色彩の使い方を工夫する(鮮やかさ、配色)
- 他の子と違う視点を持つ(独自性)
- 体験を絵に落とし込む力を養う
慶應は「個性」を非常に重視します。教え込まれた「綺麗な絵」よりも、その子らしい発想と表現が評価されます。
早稲田実業学校初等部
出題傾向
生活習慣に根ざした「制作(工作)」が出題されます。指示に従いながら、身近な素材を使って工夫する力が求められます。はさみ、糊、紐結びなどの巧緻性も評価されます。
対策のポイント
- はさみで正確に切る練習(直線、曲線)
- 糊の適量を理解する(多すぎず少なすぎず)
- 紐結び、ちょうちょ結びの習得
- 折り紙の基本形を覚える
- 制作の手順を理解し、時間内に完成させる
聖心女子学院初等科・日本女子大附属豊明小学校
出題傾向
丁寧な運筆や、お話の内容を正確に絵にする「お話の記憶」に関連した絵画が出題される傾向にあります。
対策のポイント
- お話を聞いて記憶する練習
- 物語の場面を絵にする練習
- 丁寧に塗る、はみ出さない
- 細部まで描き込む(背景、小物)
雙葉小学校・白百合学園小学校
出題傾向
ペーパーテストの比重が高いため、絵画は基本レベルで十分ですが、丁寧さと指示理解は必須です。
対策のポイント
- 指示を正確に守る
- 時間内に完成させる
- 清潔に仕上げる(汚れ、はみ出しを避ける)
国立小学校(筑波大学附属小学校など)
出題傾向
指示制作が中心。「この材料を使ってメダルを作りましょう」といった具体的な課題が出されます。
対策のポイント
- 指示を一度で理解する練習
- 限られた材料で工夫する力
- 手順を守って制作する
4. 絵画の基本の型(これだけで安定します)
絵画は「型」を覚えることで、誰でも一定レベルまで到達できます。以下の3ステップを家庭で練習しましょう。
型① まず「主役」を大きめに置く
主役(自分・家族・友達)を画用紙の中央付近に大きめに配置します。
- 顔は表情がわかるように(目、鼻、口、髪)
- 体は動作がわかるように(腕、足の位置)
- 画用紙の3分の1〜半分くらいの大きさが目安
小さすぎる人物は「自信のなさ」「表現力の不足」と見なされやすいため、大きめに描く練習が重要です。
型② 次に「状況」を足す
主役の周りに、場面を説明する要素を加えます。
- 道具:ボール、縄跳び、お弁当、本など
- 周りの人:先生、友達、家族
- 場所:遊具、机、木、建物
これらの要素が加わることで、「何をしているか」が一目でわかる絵になります。
型③ 最後に「背景」で完成させる
地面、空、天気、季節を描いて、絵を完成させます。
- 地面線:画用紙の下3分の1あたりに横線を引く
- 空線:画用紙の上3分の1あたりに横線を引く
- 天気:太陽、雲、雨など
- 季節:花、落ち葉、雪だるまなど
背景があるだけで、絵の完成度が格段に上がります。「地面と空を描く」という習慣をつけるだけで、作品の印象が大きく変わります。
5. 家庭でできる絵画練習(最短ルート)

絵画の上達には、家庭での日常的な練習が欠かせません。効率的な練習方法を紹介します。
練習の基本原則
① 週2回でOK:1回15〜25分の「短時間集中」
ダラダラ長時間練習するのは逆効果です。集中力が切れると、線が雑になり、塗りムラが出ます。短時間で集中して取り組む習慣をつけましょう。
② 練習は「同じテーマを2回」やる
- 1回目:自由に描く(子どもの発想を見る)
- 2回目:指示を入れて改善(例:人3人、背景、道具1つ)
この反復により、「指示を守る」「改善する」という力が養われます。
③ 「描けない原因」を分解して潰す
お子様が絵を描けない理由は、具体的に特定できます。
| 問題 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 人が小さい | 自信がない、遠慮している | 最初に顔を大きく丸で取る練習 |
| 体が棒になる | 体の構造を理解していない | 肩・腰の位置を点で決める練習 |
| 背景が描けない | 何を描けばいいかわからない | 地面線+空線だけでも必須にする |
| 動きが描けない | 手足の関節を意識していない | 走る・投げるなど動作のポーズを練習 |
| 道具が描けない | 実物を見たことがない、観察不足 | 実物を見せながら描く(写生) |
具体的な練習メニュー
ステップ1:人物の「基本フォーム」を覚える(1〜2週間)
棒人間を卒業し、「首がある」「肩がある」「関節が曲がる」描き方を教えます。
練習方法:
- 顔の丸を描く(大きめに)
- 首を短く描く
- 体を描く(逆三角形または楕円)
- 肩の位置に点を打つ
- 腕を描く(肘で曲がる)
- 腰の位置に点を打つ
- 足を描く(膝で曲がる)
コツ:「丸・三角・四角」の組み合わせで体を作る方法を教えると、子どもは理解しやすいです。
ステップ2:季節のイベントをテーマにする(2〜3週間)
「春:お花見」「夏:プール」「秋:おいもほり」「冬:クリスマス」など、季節ごとの定番シーンを練習します。これは願書や面接の対策にも繋がります。
各テーマで描くべき要素をリスト化しておきましょう。
- お花見:桜の木、家族、お弁当、レジャーシート
- プール:水着、浮き輪、プールサイド、水しぶき
- おいもほり:畑、さつまいも、軍手、かご
- クリスマス:ツリー、プレゼント、サンタ、ケーキ
ステップ3:写生(実物を見て描く)(継続的に)
観察力を養うために、実物を見て描く練習が効果的です。
- 花(ひまわり、チューリップ)
- 果物(りんご、バナナ)
- 野菜(にんじん、トマト)
- 昆虫(ちょうちょ、てんとう虫)
写生の練習は、観察力だけでなく、細部を丁寧に描く力も養います。実際の入試でも「実物を見て描く」課題が出ることがあるため、慣れておくと有利です。
ステップ4:お話の絵画化(月1回程度)
絵本を読み聞かせた後に、「今のお話で一番印象に残った場面を描いてみよう」と促します。
練習方法:
- 絵本を読み聞かせる(5分程度)
- 「どの場面が好き?」と聞く
- その場面を描く(15分)
- 描いた絵を見ながら、お話を説明してもらう
ステップ5:自分の描いた絵を「言葉」で説明する(毎回)
描き終わったら、必ず以下の質問をしてください。
- 「これは誰?」
- 「何をしているところ?」
- 「どこにいるの?」
- 「どんな気持ち?」
「絵+お話」をセットでアウトプットする習慣が、試験本番の自信になります。面接対策にもなります。
練習で大切な「声かけ」
家庭での練習では、親の声かけが子どもの伸びを大きく左右します。
良い声かけの例
- 「このお顔、楽しそうだね!」
- 「一生懸命描けたね」
- 「この色の使い方、素敵だね」
- 「前より人が大きく描けるようになったね」
- 「背景があると、場面がよくわかるね」
避けるべき声かけ
- 「もっと大きく描きなさい!」
- 「色が変だよ」
- 「下手だね」
- 「こうじゃないでしょ」
- 「何でできないの?」
否定的な声かけは、子どもの創作意欲を奪います。「描くことを嫌いにならないこと」が最も大切です。
6. 年齢別:絵画対策の進め方

年齢に応じて、絵画対策の目標と練習内容を調整しましょう。
年中(4〜5歳):基礎の型づくり
この時期の目標
- 人の形(顔+体+手足)を安定させる
- 「地面と空」を入れる習慣化
- クレヨンの持ち方、筆圧の調整
- はさみの正しい使い方
- 「描くこと」を楽しむ姿勢
練習内容
- 丸、三角、四角の基本図形を描く
- 顔のパーツ(目、鼻、口)を描く
- 棒人間から脱却し、体のある人物を描く
- 好きなものを自由に描く(創造力)
年中の段階では、「上手い・下手」は気にせず、のびのびと描く楽しさを体験させることが優先です。
年長前半(5〜6歳春夏):動作と場面を描く
この時期の目標
- 動作を描く(走る・投げる・食べる・作る)
- 場面の道具を増やす(説明力)
- 指示を守って描く(人数、背景など)
- 季節のイベントを描けるようにする
練習内容
- 頻出テーマ(公園、運動会、お手伝いなど)を練習
- 写生(花、果物、昆虫)
- お話の絵画化
- 巧緻性の練習(はさみ、糊、紐結び)
年長前半は、基礎から応用へと移行する時期です。「型」を定着させつつ、表現の幅を広げます。
年長後半(6歳秋〜本番):指示課題と仕上げの精度
この時期の目標
- 指示あり課題を反復(人数、背景、道具など)
- 「最後の整え」まで時間内で完了できるようにする
- 本番環境を想定した訓練
- どんなテーマでも落ち着いて描ける自信をつける
練習内容
- 模試や講習での実践練習
- 時間制限を設けた練習(15分、20分など)
- 志望校の過去問・類似問題
- 丁寧な仕上げの訓練(塗り残し、はみ出しチェック)
直前期は「新しいことを増やす」のではなく、「確実にできることを増やす」ことに集中します。安定して描けるテーマを3〜5パターン持っておくと、本番で焦りません。
7. 絵画で落ちやすいNG例

小学校受験の絵画で減点されやすいNG例を知っておくことで、失敗を避けられます。
NG① 指示漏れ(人数・背景なし・テーマ不一致)
最も多いミスが、指示を守れていないことです。
- 「人を3人描きましょう」→2人しか描いていない
- 「背景を入れましょう」→人物だけで背景がない
- 「公園で遊んでいるところ」→室内の絵を描いてしまった
対策:指示を復唱させる習慣をつけましょう。「何人描くんだっけ?」「どこで遊んでいるんだっけ?」と確認する練習が有効です。
NG② 人物が極端に小さい/顔だけ大きい
人物が画用紙の隅に小さく描かれていたり、顔だけが異様に大きく体が小さかったりすると、バランス感覚の不足と見なされます。
対策:人物は画用紙の3分の1〜半分くらいの大きさで、中央付近に配置する練習をしましょう。
NG③ 何をしているか分からない(道具・動作不足)
人物だけが描かれ、何をしているのかわからない絵は、場面説明力の不足と評価されます。
- 「遊んでいるところ」なのに、道具がない
- 手足が棒のようで、動作がわからない
- 表情がなく、感情が伝わらない
対策:道具を必ず描く。手足の動きを意識する。表情を描く。これらを習慣化しましょう。
NG④ 画面がスカスカ(空白が多い)
画用紙の一部しか使っておらず、余白が多い絵は、表現意欲の不足と見なされます。
対策:「地面と空を描く」「周りに人や物を描く」という習慣をつけることで、画面が埋まります。
NG⑤ 汚れ、消し跡だらけ、塗りムラ、手が止まって未完成
絵画課題では、作品の美しさだけでなく、制作過程での丁寧さも評価されます。以下は大きな減点要因です。
- 消しゴムで紙が汚れている
- 塗りムラがひどい
- はみ出しが多い
- 時間内に完成していない
- 紙が破れている
対策:
- 消しゴムは極力使わない(薄く下書きする)
- 塗り方は同じ方向で統一する
- はみ出しそうなときは、ゆっくり丁寧に塗る
- 時間配分を意識する(描く15分、塗る5分など)
NG⑥ 指示を聞いていない、途中で諦める
試験官が説明している間、よそ見をしていたり、描き始めてすぐに「わからない」と手を止めてしまったりするのは、大きなマイナスです。
対策:家庭で「最後まで聞く」「途中で諦めない」という姿勢を養いましょう。途中で困っても、「とりあえず何か描いてみよう」という前向きな態度が大切です。
8. おすすめの画材・道具
試験当日、使い慣れない道具で戸惑わないよう、普段から本番に近い画材を使いましょう。
クレヨン・クーピー
小学校受験で最もよく使われる画材です。
おすすめブランド
- ぺんてる クレヨン 16色
- サクラクレパス 16色
- クーピーペンシル 12色
選び方のポイント
- 12色〜16色が標準(多すぎると選ぶのに時間がかかる)
- 混色しても汚れない使い心地
- 発色が良く、塗りやすいもの
試験では、学校側が用意したクレヨンを使うこともあるため、特定のブランドにこだわりすぎない方が良いです。
鉛筆
下書きや運筆の練習には、筆圧が弱くてもしっかり書けるBや2Bが適しています。
- 三角鉛筆(持ちやすい)
- B、2B(濃くて書きやすい)
消しゴム
消しゴムは極力使わない方が良いですが、持っておくと安心です。
- 白い消しゴム(MONOなど)
- 紙を傷めにくいもの
スケッチブック
家庭練習用には、A3サイズなどの大きめの紙に、のびのびと描く練習を重ねましょう。
- A3スケッチブック
- 画用紙(八つ切りサイズ)
巧緻性用の道具
制作課題に備えて、以下の道具も使い慣れておきましょう。
- はさみ(刃先が丸く、子ども用)
- 糊(スティック糊、液体糊)
- 折り紙
- 紐(ちょうちょ結びの練習用)
9. よくある質問(FAQ)
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Q1. 絵が下手でも合格できますか?
できます。小学校受験の絵画は「上手さを競う試験ではない」ことを理解してください。評価されるのは、指示理解・構成・丁寧さ・場面の自然さです。技術よりも、指示を守り、最後まで諦めずに取り組む姿勢が重要です。
Q2. 何色を使えばいいですか?
色数より「意味のある色」を使うことが大切です。空は青、地面は茶色や緑、太陽は黄色やオレンジといった基本を押さえつつ、主役や道具が識別できる配色を心がけましょう。奇抜な色使いは避け、自然な配色が無難です。
Q3. 人が描けません。どうしたら良いですか?
最初に「顔の丸→首→体→手足」の順で固定し、毎回同じ手順で描くと安定します。「丸・三角・四角」を組み合わせて体を作る方法を教えると、子どもは理解しやすいです。焦らず、型を反復練習しましょう。
Q4. 絵画教室に通った方が良いですか?
必須ではありませんが、以下のような場合は検討する価値があります。
- 家庭での指導が難しい
- 親子で練習すると感情的になってしまう
- プロの視点からの評価が欲しい
- 他の子と一緒に制作する経験が必要
絵画教室は、月1〜2回のワークショップ形式で通うご家庭が多いです。
Q5. 試験当日、子どもが緊張して描けなくなったらどうすれば?
試験前に「楽しんでおいで」「いつも通りで大丈夫」と声をかけてあげましょう。完璧を求めず、「最後まで描けたらそれで十分」という姿勢で送り出すことが大切です。家庭での練習で自信をつけておけば、本番でも落ち着いて取り組めます。
Q6. 写生(実物を見て描く)は必要ですか?
推奨します。写生は観察力を養うだけでなく、細部を丁寧に描く力も育ちます。入試でも「実物を見て描く」課題が出ることがあるため、慣れておくと有利です。花、果物、野菜、昆虫など、身近なものから始めましょう。
Q7. お話の絵画化が苦手です。どう練習すれば?
絵本の読み聞かせ後に「どの場面が好き?」と聞き、その場面を描く練習を重ねましょう。最初は簡単な絵本から始め、徐々に長いお話に挑戦します。描いた後は、必ず「この場面はどんなお話だった?」と説明させることで、記憶力と表現力が向上します。
Q8. 制作(工作)と絵画、どちらを優先すべきですか?
志望校によります。早稲田実業や国立小学校は制作の比重が高いため、巧緻性の練習を優先すべきです。慶應や女子校は絵画が重視されます。志望校の過去問を確認し、出題傾向に合わせて練習の比重を調整しましょう。
まとめ:小学校受験の絵画は「型」と「楽しさ」で勝てる

絵画はセンス勝負ではなく、指示を守り、場面を伝え、丁寧に仕上げる試験です。家庭では「主役→状況→背景」の型と、短時間集中の反復で十分伸びます。
最も大切なのは、お子様が「描くことを嫌いにならないこと」です。「もっと大きく描きなさい!」「色が変だよ」と否定するのではなく、「このお顔、楽しそうだね!」「一生懸命描けたね」とポジティブな声をかけ続けてください。
親子の楽しい対話から生まれた絵は、必ず試験官の心に響きます。


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