巧緻性(こうちせい)とは、手や指先を器用に使う力のことです。小学校受験では、はさみ・折り紙・ひも結び・ちぎり・箸使いなどの課題や、説明を聞いて作る制作の中で見られます。手先の器用さだけでなく、説明を聞く力や、最後までていねいに取り組む姿勢も評価されます。毎日のお手伝いや遊びで少しずつ育てる力です。
巧緻性は、短期間の練習で急に伸びるものではありません。年中ごろから、遊びや生活の中で手を使う機会を増やしておくことが大切です。
この記事では、巧緻性で見られること、よく出る課題、学校ごとの出題の例、時期別の進め方を紹介します。技法ごとの段階的な練習は小学校受験の巧緻性の練習法|はさみ・折り紙・ひも結び・ビーズの段階別ステップで詳しく紹介しています。
目次
巧緻性・制作で見られること
| 見られること | 具体的には |
|---|---|
| 手先の器用さ | 線に沿って切る、角をそろえて折る、ひもを結ぶ |
| 説明を聞く力 | 手順の説明を聞いて、そのとおりに作れるか |
| ていねいさ・集中力 | 最後まであきらめず、ていねいに仕上げられるか |
| 道具の扱いと片付け | はさみを安全に扱う、のりの量、使った物の片付け |
よく出る課題
| 課題 | 内容の例 |
|---|---|
| はさみ | 直線・曲線・角のある線に沿って切る |
| 折り紙 | 角をそろえて折る、指示どおりの形に折る |
| ひも・ビーズ | ひも通し、ビーズ通し、かた結び・ちょう結び |
| ちぎり | 線に沿って紙をちぎる |
| のり・テープ | 決められた場所に貼る、適量を使う |
| 箸・生活動作 | 豆などを箸で移す、服をたたむ、ふろしきで包む |
| 制作 | 説明を聞いて、切る・折る・貼るを組み合わせて作品を作る |
学校ごとの出題の例
| 学校 | 巧緻性・制作の出題(報告されている内容) |
|---|---|
| 雙葉小学校 | 1日目にペーパーとともに巧緻性 |
| 早稲田実業学校初等部 | 1次の個別で生活習慣・巧緻性の課題(洋服たたみ、雑巾しぼり、風呂敷で包むなどが出たと言われる) |
| 青山学院横浜英和小学校 | 個別試験で生活習慣・巧緻性 |
| 森村学園初等部 | 一人で取り組む個別製作(20分) |
| 慶應義塾幼稚舎 | 絵画制作(作りながら先生と話す場面も) |
| 筑波大学附属小学校・お茶の水女子大学附属小学校 | 2次で制作 |
家庭でできる練習
- はさみ:広告や画用紙に線を引いて切る。直線から曲線へ
- 折り紙:角と角をぴったり合わせる習慣をつける
- ひも結び:靴ひもやエプロンのひもで、ちょう結びを毎日
- 箸:食事のときに正しい持ち方を。豆を移す遊びも
- お手伝い:洗濯物をたたむ、ふきんを絞る、野菜の皮をむくなど
完成度よりも、説明どおりに、最後までていねいに取り組めたかをほめましょう。きれいに仕上がらなくても叱らず、うまくいった部分を具体的に伝えると、子どもは前向きに取り組めます。
よくある失敗と改善
| よくある失敗 | 改善のしかた |
|---|---|
| 練習として押し付け、工作が嫌いになる | 親子で一緒に作る楽しさを優先する |
| 年長の秋から急に始める | 年中から、毎日10〜15分の軽い工作やお手伝いを習慣に |
| 完成度を求めて叱る | ていねいに取り組んだ姿勢をほめる |
| 得意な課題ばかりくり返す | いくつかの課題を順番に練習する |
時期別の進め方
| 時期 | 進め方 |
|---|---|
| 年中 | 週に数回、10〜15分。はさみ・折り紙・ひも通しなどを遊び感覚で |
| 年長の春〜夏 | 毎日15〜20分。苦手な課題を中心に、説明を聞いて作る練習も |
| 年長の秋 | 志望校の出題に合わせた課題と、時間を意識した練習 |
見落としがちなポイント
- 本番に近い大きさのはさみやのりに慣れておく
- 利き手を確認しておく(左利きの場合の道具の準備も)
- 作業中の姿勢や、待っている間の態度も見られている
左利きの子の準備は左利きの子の小学校受験|矯正は必要?道具の使い方と気をつけたいこと、生活の自立については小学校受験の生活習慣の課題|トイレ・着替え・お手伝いで見られることと家庭での練習で紹介しています。


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