学校の近くに引っ越せば合格に有利になる、ということは基本的にありません。ただし国立小学校は「通学区域に保護者と一緒に住んでいること」が出願の条件なので、受験するなら出願前に区域内へ引っ越す必要があります。住民票だけを移す「住民票ずらし」や「寄留」は認められておらず、発覚すれば入学の取り消しにもつながります。
小学校受験を考えると、「学校の近くに住めば有利なのか」「実家の住所に住民票だけ移せばいいのでは」と考える家庭もあるかもしれません。この記事では、私立・国立それぞれでの住所の扱いと、引っ越しを考えるときの注意点を整理しました。
私立小学校:住所が合否を左右することは少ない
私立小学校の多くは、住んでいる場所で合否を決めることはありません。ただし、子どもの負担や災害時の安全を考えて、通学時間の目安を募集要項で示している学校があります。目安を大きく超える場合は、出願できなかったり、入学後の通学が難しくなったりするため、必ず確認しましょう。
学校の近くに引っ越したことを面接でアピールしても、それだけで有利になるわけではありません。引っ越しを考えるなら、合格してから、通学のしやすさを基準に検討するのが一般的です。
国立小学校:通学区域への居住が出願の条件
国立小学校は、決められた通学区域に保護者と一緒に住んでいることが出願の条件です。入学後も区域内に住み続ける必要がある学校もあります。
| 学校 | 通学区域の条件 |
|---|---|
| 筑波大学附属小学校 | 東京23区・西東京市・埼玉県和光市に保護者と同居。受験のための寄留は認められない |
| お茶の水女子大学附属小学校 | 東京23区内に保護者とともに居住(入学後も条件を満たし続ける必要がある) |
抽選の結果を待ってから引っ越すのでは、出願に間に合いません。国立小学校を受けると決めたら、出願の時点で区域内に住んでいられるよう、早めに引っ越しの計画を立てる必要があります。国立小学校の抽選の仕組みは国立小学校の抽選の仕組み|学校ごとのタイミングと親の心構え・外れたときの伝え方で解説しています。
「住民票ずらし」「寄留」は絶対に避ける
実際には住んでいない住所に住民票だけを移す行為は、学校が認めていないだけでなく、虚偽の届け出として法律に触れるおそれがあります。合格後や入学後に発覚すれば、入学の取り消しなど、子どもにとって大きな不利益につながります。
国立小学校の中には、入学後に住所や通学の状況を確認する学校もあります。受験のための仮住まいや親族宅への寄留は、筑波大学附属小学校のように募集要項で明確に禁止している学校もあります。
引っ越しを考えるときのチェックリスト
- 志望校の募集要項で、通学区域や通学時間の目安を確認した
- 国立小学校を受ける場合、出願日までに区域内に住めるか確認した
- 引っ越し先から学校まで、子どもが無理なく通えるか実際に通ってみた
- 併願する私立小学校への通学時間も確かめた
- 合格しなかった場合も、その住まいで生活を続けられるか考えた
よくある質問
Q. 私立小学校の近くに引っ越すと、面接で好印象になりますか?
引っ越しそのものが評価されることはほとんどありません。通学時間の目安を満たしているかを確認し、学校を選んだ理由を自分たちの言葉で伝えることが大切です。
Q. 国立小学校のために引っ越して、不合格だったらどうなりますか?
国立小学校は抽選があるため、不合格になる可能性も十分にあります。引っ越しは、合否にかかわらずその地域で暮らしたいかを考えたうえで決めましょう。


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